【ネタバレ/感想】『DIVOC-12 死霊軍団 怒りのDIY』の鑑定【ブルース・リーと化す清野菜名ちゃん!】

アクション
(C)2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

 

Jing-Fu
Jing-Fu

みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

今回鑑定をするのは『DIVOC-12 死霊軍団 怒りのDIY』です。

コロナウィルスの影響を受けた映画人たちへ向けた支援プロジェクトのオムニバス映画『DIVOC-12』における、12本の短編の内の1作品です。タイトルのDIVOCって、よく見たらコロナウィルス(COVID-19)を逆に読んでるんですね。「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい」というメッセージが込められているんだとか。

そんな『DIVOC-12』の中で、人気女優の清野菜名が主演、ゾンビ相手に力強いアクションを次々と披露するのが『死霊軍団 怒りのDIY』

劇場公開時に観に行くことができてませんでしたが、先日よりU-NEXTにて配信が開始されていたため、早速鑑賞してみました!

そんな『DIVOC-12 死霊軍団 怒りのDIY』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

過去作品へのオマージュも見つかる!?

 

■『DIVOC-12 死霊軍団 怒りのDIY』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

映画『DIVOC-12』より『死霊軍団 怒りのDIY』本編一部公開【10/1(金)公開】

(C)2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

 

■あらすじ

オンナっ気もなく男勝りな性格のせいで彼氏にもフラれてしまったマリ(清野菜名)。気落ちしながらホームセンターでのアルバイト中に飛び込んできた、友人からの合コンの誘い。新たな恋を手に入れようと頑張って女子力を高めた服装で身を固めたマリだったが・・・。

 

(C)2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

 

■発掘国/制作年:日本(2021)

■上映時間:11分

■監督:中元雄

■主要キャスト

マリ:清野菜名

サイトー:高橋文哉

店長:大迫茂生

シオリ:豊田真希

ゾンビ:濱正悟

 

■『DIVOC-12 死霊軍団 怒りのDIY』のネタバレ感想と考察

①女子でもブルース・リーになれる

②過去アクションとホラーへのオマージュ

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:清野菜名ちゃん、ブルース・リーと化す

『死霊のはらわた』のアッシュも逃げ出す威圧感

(C)2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

オムニバス映画のワンピース作品ということで、上映時間は11分と非常にコンパクト。特に詳しい説明があるわけでもなく、どういうわけかゾンビパンデミックが発生した町中のホームセンターに突如としてゾンビが雪崩れ込んできて、そこに居合わせた店員の清野菜名ちゃんがゾンビ相手に暴走するってお話。清野菜名ちゃん、ゾンビ相手、格闘アクション・・・。前向きな言葉しか詰まっていない。こんなの期待するなというのが無理な話ですよねぇ。

「老若男女を虜にする美貌と人気、大作に参加することができる確固たる実力、本格派のアクション能力」、この三拍子を揃えた国民的女優って、『るろうに剣心 京都大火編』で香港映画顔負けのシャリバンキックをキメた土屋太鳳ちゃんを除くと、清野菜名ちゃんしかいないと思ってるんですよね。希少価値の高い天然記念物だ。『半分、青い。』とか『耳をすませば』とか、どんどん実力派女優として躍進していく菜名ちゃんを眺めているのもイイけど、『東京無国籍少女』みたいな激烈アクション映画への主演も忘れないでほしいな〜と思ってた矢先に耳に飛び込んできたのが本作でした。

で、この『死霊軍団 怒りのDIY』、11分という短尺に納めてしまうのは実にもったいないとまで思わせるほど菜名ちゃんの暴れっぷりがスゴかった。菜名ちゃんが演じるマリは元空手部で趣味が格闘技とDIY、周囲から「ブルース・リー」とか「女ランボー」とかイジられたり、その強さが仇となって彼氏にも振られるなど、とにかくオンナっ気のないキャラクター(素体が菜名ちゃんなので華は隠しきれてないけど笑)。「お前ぶっ殺すぞ?」とかオラつきながら、女子力のなさもはしたなさも気にせず闘志を剥き出しにする菜名ちゃんは、まさにアクションファン垂涎のかっこよさがほとばしっている。ゾンビの群れを相手にブルース・リーのように怪鳥音を発しながら怒りで痙攣する拳と脚を振るい(コッテコテの「アチョー」ではなく、「ワターッ!」と叫んでいるのが好印象)、ジャッキー・チェンのようにバック転を決め、ジェット・リーを彷彿とさせるバタフライツイストで舞い、トニー・ジャー顔負けの連続エルボーで相手を鋭く突く。さらにはゾンビもののセオリーらしい小道具が揃うホームセンターという舞台、そしてマリのDIY趣味をちゃんと活かし、ハンマーやドリルを惜しみなくデンジャラスに振り回すブルータルな武器コンバットまで披露してくれる。手中で鎌をプロペラのように振り回しながら突き進む中国武術ムーブも痺れたね。格闘、武器、アクロバットと、おおよそ立ち回りのアクションに求める全てがここに凝縮されており、短尺とは言えその濃度で言えば菜名ちゃんの過去作品と比べても突出した満足感でした。

Jing-Fu
Jing-Fu

しまむらのコーデで臨時の女子力を高める菜名ちゃん、可愛くて参った。

 

ちなみにアクションコーディネートを担当している坂口茉琴は、『キングダム』山崎賢人をフルボッコにしていたあの坂口拓の弟子であるスタントウーマンで、アクション役者だけでなくアクション監督やコーディネーターとしても活躍中。『TOKYO TRIBE』では菜名ちゃんと一緒に立ち回っていましたね。本作では菜名ちゃんの繰り出す一撃の重さを際立たせることを意識しているようで、菜名ちゃん自身の動きはもちろん、菜名ちゃんが暴れているシーンでは背景の関係ないゾンビたちも基本的に吹っ飛んだり小物が宙を舞っていたりしていて、常に画の動きが派手になるように構成されているのに感心しました。

 

ネタバレ②:女子でもブルース・リーになれる

『るろうに剣心 最終章 The Final』における格闘中のブレイクタイムにて、ブルース・リーがフラッシュバックするような泥臭い仕草を見せてファンを湧かせた土屋太鳳ちゃん。本作の返り血を浴びながら立ち回る菜名ちゃんにもそれと同種の気質を感じ、ブルース・リーの精神が憑依したかのようなアクション中のキャラ作りにも燃えた。「女子でもブルース・リーになれる」という形で周囲の評価や恥に捕らわれず本物の自分と向き合う勇気と希望を与え、各々のアイデンティティのあり方を体現し、全国のチビッコとアクション女子とDIY女子たちの先陣に旗を掲げる菜名ちゃん。菜名ちゃん流の「ありの〜ままの〜姿見せ〜るの〜よ〜」をとくと噛み締めよ!

Jing-Fu
Jing-Fu

恥じるな、進め、自分に正直に闘え! そして守れ! 人を殴ったら怒りで震えろ!

 

ネタバレ③:過去アクションとホラーへのオマージュ

『死霊軍団 怒りのDIY』というタイトル自体が確信犯なのは言うまでもなく、劇中には過去のアクションやホラー作品へのオマージュネタが散見していました。ブルース・リーの怪鳥音だけでなく、なんと菜名ちゃんがゾンビから無理矢理もぎ取った腕を振り回す「腕ヌンチャク」をするシーンがあり、コレは趣味が悪いながらも中々強烈なインパクト。キャピキャピした女子力を捨て去り、本当の自分を開花させることを決めたマリがホームセンターのガジェットでテンポよく装備を固めていくシーンは、『コマンドー』シュワちゃんが生み出した厨二男子を喜ばせるショット。観ていて思わず嘔吐きを誘発させるような、ゾンビの目玉が取れて口の中に入るのは『死霊のはらわた2』のネタだし、ラストに巨顔な異形ゾンビが登場して菜名ちゃんがチェーンソーを突き立てるのは、同じく『死霊のはらわた2』ブルース・キャンベルが刻んだ勇姿と重なりますね。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
Jing-Fu

オンナっ気とかどうでもいいからとにかくかっこいい菜名ちゃんを拝みたい、そんな願望を叶えてくれる作品です。

 

鑑定結果:エメラルド映画(☆8)

 

■最後に

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

よろしければシェアをしていただけると嬉しいです!↓↓

コメント

タイトルとURLをコピーしました