みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。
今回鑑定をするのは『大怪獣のあとしまつ』です。
人間の脅威である怪獣が死んだ後の日本で、怪獣の死体をどうするかとして躍起になる人々を描く物珍しい設定の作品です。
ジャニーズの山田涼介、土屋太鳳、濱田岳、西田敏行など豪華な出演者たちが顔を揃えています。
そんな『大怪獣のあとしまつ』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。
致命的にストーリーとギャグがつまらない!?
目次
■『大怪獣のあとしまつ』のあらすじと基本情報
まずは予告編をどうぞ☆
(C)2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会
■あらすじ
日本中を恐怖に陥れていた怪獣が、突如として謎の死を遂げる。怪獣の死に安堵と歓声を見せる日本国民であったが、日本政府は残された怪獣の死体をどうするのかについて協議を始める。やがて怪獣の死体がもたらす深刻な二次被害が明らかになり、政府直轄の特殊部隊「特務隊」に所属する帯刀 アラタ(山田涼介)が責任者になるのだが・・・。
(C)2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会
■発掘国/制作年:日本(2022)
■上映時間:115分
■キャッチコピー:この死体、どうする?
■監督:
■主要キャスト
帯刀 アラタ:山田涼介
雨音 ユキノ:土屋太鳳
雨音 正彦:濱田岳
西大立目 完:西田敏行
■『大怪獣のあとしまつ』のネタバレ感想と考察
それでは鑑定していきましょう!
ネタバレ①:シンプルにつまらない
予告編を観て「うわ! ちょっと面白そう!」と目を輝かせていた自分が情けなくなるほど、来ましたよ〜、エクストリーム地雷映画が!! ハードル下げてなかった分、久々にお金を払って観たことに怒りと後悔すら憶えるほどのガッカリ具合。あんなに良質な題材と豪華出演陣に凄腕製作陣を招集しながらこんなにしょーもないものに仕上げられるとは・・・。そもそも「誰も知らない怪獣の死のその後」を大々的に謳っているけど、『パシフィック・リム』や『シン・ゴジラ』で既に描かれてますからねぇ。
なんでこんなにテンションが下がっているかって、単純に映画として「つまらない」んですよね。で、なんでつまらないかと言うと、この映画を通して監督が何をしたかったかが伝わってこないから。全てにおいて「中途半端」な詰め込みのため、ドラマ部分の解像度も悪く起承転結もあったもんじゃない。シリアスにやりたいのかロマンスをやりたいのかギャグに走りたいのか、現実味を帯びたドラマにしたいのかSFに身を任せたいのか、とにかく全てがどっちつかずで分からん。怪獣への対抗、怪獣の死体の後始末を任される対怪獣の政府機関がある世界線で、それらが備わるまでの経緯についてほとんど説明を設けず、そこで怪獣の死体をどうするかについてわちゃわちゃさせるんであれば、『シン・ゴジラ』みたいに怪獣という概念がない0からの手探りスタートにした方が少なくとも物語の方向性は絞れたはず。あるいは設定が似通っている人気漫画の『怪獣8号』をいっそのこと実写化してアクション劇に特化した方が個人的には楽しめたんだろうな〜。ストーリー進行のキレも悪いまま、テーマであるはずの怪獣の死体についての問答と協議もこれといって面白みがなく、最後は「もう邪魔っけだから処分しよう! 海に沈めよう!」のやっつけ仕事っぷり。挙句の果てにはラストで山田涼介演じる主人公が「選ばれし者」としてウルトラマンみたいに巨大ヒーロー化して怪獣の死体を宇宙に運んで唐突にチャンチャン! 「はあ!? じゃあ最初からそうしろよ!!」 と突っ込んだら負けである。こんなにとっ散らかった内容であるならば、いっそのこと土屋太鳳ちゃんが巨大ヒーロー化して怪獣相手に華麗なシャリバンキックを叩き込むぐらいのヤンチャをしてくれた方が個人的には好感が持てましたね笑
なんか最初から山田涼介が巨大化する手段ができない理由が描かれていたかもしれないですが、耐える鑑賞であったため覚えてないし思い返す気力もないです。
ネタバレ②:背筋が凍りつくギャグシーン
致命的なのが低レベルでナンセンスなギャグの挿入です。くだらないとかそういう次元ではない、タイミングも内容も演出も、全てがスベっているどころかギャグとして機能していない。日本人とは笑いの感性が異なる中国大陸の映画内のギャグシーンを眺めて唖然としてるのと同じ感覚で、失笑すらできない。いい大人がうんこやゲロなどのオゲレツワード連発させて何が楽しいんだろう。笑うのは小学生がやっとじゃないですか。 特に時折挿入される総理大臣や各大臣たちのミーティングシーンが酷すぎる。西田敏行や笹野高史などの堅実な実力派を多数揃えながら、彼らに学芸会を彷彿とさせるほどのダダスベり演技とポンコツギャグを強要したことによって、恐ろしく背筋に寒気が走る茶番シーンになっちゃってます。『シン・ゴジラ』でも高橋一生が妙な挙動をするシーンがあったけど、あれは笑いを狙っているわけでなくキャラクターのちょっとズレた人間性を表現していただけであって、本作の大臣たちの言動は明らかに監督の確信犯で見事なまでにハマっていない。全部スベり倒しててとても正視できません泣 ただ単にイタい!!
出演者たちに対してあまりにも失礼じゃないですか?
ネタバレ③:続編!?
強いて言うなら、「怪獣映画と言えば」として『パシフィック・リム』のモリ・マコこと菊地凛子を呼んできたのは中々のセンスと行動力だったと思います。しかもその旦那である染谷将太を参加させたこともネタ的で面白い。二階堂ふみや松重豊などの人気俳優たちがしれっと出演しているのも見所です。怪獣の質感やデザインも普通にレベルが高く、特撮映像に置いては概ね良質だったと思います。
でも、やっぱり圧倒的にマイナス面が目立っちゃってるんだよな〜。エンドロール後には「あとしまつシリーズ第2弾製作決定! 予算半減! 乞うご期待!」みたいな映像が流れるんだけど、あれは自虐ネタなのか? それとも真面目に続編をやるつもりなのか? 『シン・ゴジラ』という現代の揺るぎなき怪獣映画が製作された後に、自信たっぷりに本作を解き放ってきた神経を疑う。まさか、東宝の『シン・ゴジラ』に対抗するために松竹が怪獣映画をぶつけてきたのか??
『シン・ゴジラ』がいかに優れた作品であったかを再認識させる役割としては、奇しくも本作の存在意義はあるかもしれません。
■鑑定結果
「一丁前にサイズは大きいのに生地が物凄く薄く、美味しい中身がほんの少ししか入っていない賞味期限切れの饅頭のような映画」です。ぶっちぎりで令和ワースト!
初の鉄映画!!!!
■最後に
それでは今回の鑑定はここまで。
またお会いしましょう!
よろしければシェアをしていただけると嬉しいです!↓↓
コメント