【ネタバレ/感想】映画『スカイライン 奪還』の鑑定【キャストは? イコ・ウワイスのアクションは?】

アクション
(C)2016 DON'T LOOK UP SINGAPORE, PTE. LTD

 

Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

今回鑑定をするのは『スカイライン 奪還』です。

低予算ながらも独特の語り口でヒットした、エイリアンの地球侵略3日間を描いた『スカイライン 征服』の続編。

作品のスケールはアップし、『アベンジャーズ エンドゲーム』フランク・グリロが主演、インドネシアからは『ザ・レイド』組のイコ・ウワイスヤヤン・ルヒアンが参戦しています。

そんな『スカイライン 奪還』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

格闘アクションスターとエイリアンの対決は史上初!?

 

■『スカイライン 奪還』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

映画『スカイライン-奪還-』予告編

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■あらすじ

突如として地球上のあらゆる上空に現れた多数の未確認飛行物体。エイリアンたちが放つ謎の光によって人間達は吸い込まれてしまい、地球は僅か3日間でエイリアン達に征服されてしまっていた。アルコール中毒で停職中だったマーク刑事(フランク・グリロ)は、侵害事件によって拘束されていた息子のトレント(ジョニー・ウェストン)との帰宅中にエイリアンの襲撃に遭遇、自身らも光を浴びて宇宙船へと吸い込まれてしまったのだが・・・。

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■原題:Beyond Skyline

■発掘国/制作年:アメリカ(2017)

■上映時間:106分

■キャッチコピー:地球奪還の戦記

■監督:リアム・オドネル

■主要キャスト

マーク:フランク・グリロ

オードリー:ボヤナ・ノヴァコヴィッチ

スア:イコ・ウワイス

ハーパー:カラン・マルヴェイ

トレント:ジョニー・ウェストン

サージ:アントニオ・ファーガス

ガルシア:ジェイコブ・バルガス

チーフ:ヤヤン・ルヒアン

ローズ:リンゼイ・モーガン

 

■『スカイライン 奪還』のネタバレ感想と考察

①よりスケールアップした世界観とアクション

②エイリアンVS格闘アクションスター三人衆

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:よりスケールアップした世界観とアクション

エイリアンが気の毒になる最強メンツ

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監督した『AVP2 エイリアンズVSプレデター』が散々叩かれまくって大敗を期したストラウス兄弟が、ションボリしながら超低予算で撮影したのが『スカイライン 征服』。地球全体が宇宙人に侵略され始めているというプロットにも関わらず、物語は終始一棟のマンションの一室で展開するという、『AVP2 エイリアンズVSプレデター』よりもギュッと絞られた予算だということが素人目でも分かるクオリティだった。地味で眠気を誘われるストーリーながら、そこそこリアルなCGと壊滅していく外を眺める閉鎖的な作風がウケて、ストラウス兄弟もびっくりな予算以上の利益を出してしまった奇跡のような作品。こりゃ製作会社が放っておくわけがない。ということで、前作以上に潤沢な資金を与えられて製作された続編が、本作『スカイライン 奪還』というわけです。

驚くのがそのスケールアップの度合い。ほぼマンションの一室が舞台だった前作に対し、前半は壊滅していくロサンゼルスの街中と上空を漂う宇宙船内での攻防、後半は宇宙船が墜落したアジアのラオスを舞台にしたエイリアンと人類の最終決戦と、前作を凌駕する大作並のロケーションへと拡張されてます。そして何を思ったか味気のないサスペンス・パニックから作風も一転、ストーリーや理屈よりもその場の楽しさと迫力を追求したパニック・アクション劇へとシフトチェンジ。ようは要所要所にツッコミどころが満載なわけだけど、それが愛おしくて良いんですよ。良い意味でのB級アクションのツボが抑えられていて、好きな人にはたまらない劇薬的なノリが癖になりそう。実は前作とも話がちゃんと繋がっていて、前作の主要人物がキーパーソンになっていたり、シリーズとして意識されているのも良かった。

Jing-Fu
Jing-Fu

この絶妙なジャンルの舵切り、嫌いじゃないですよ。

 

派手なアクション寄りになったことで自然と画が派手になっていて、ドラマも必要最低限に抑えられているのでテンポも良く、前作と比べて見違えるほどハリのある作品になってます。手堅いアクション要素以外では、特に前半のエイリアンの宇宙船内におけるサバイバル劇が中々のキモさで映えていたなぁ。薄暗く湿り気のある船内、地上から宇宙掃除機で吸引された瀕死の人間たちの山、ドロドログチャグチャにまみれた床、唐突に始まる脳みそ回収、逃げ場もなく泣き叫ぶ人々。無機質な空間であるはずなのに生理的な不快感の与え方がエゲツなく、雰囲気重視の物好きにはそこそこ響く地獄絵図が堪能できます。

実に惜しいのが、生存メンバーの1人であるサージの存在だ。ホームレスの黒人であるサージは、目が不自由で盲目という設定が与えられている。つまり、エイリアン達が人間の「視覚」を利用して彼らを操る光が無効化されるという、本作においては私生活のハンデが完全な強みになっているのだ。「ハノイの方がマシだ!」と言っていたのでベトナム帰還兵=元軍人でもあるみたいだし、ははーん、この人が何か重要な反撃の糸口になるんだな、とワクワク裏読みをしていましたが、ぜんっぜんかすりもしなかったですねー笑 冗談抜きで、本当に何にも活躍しない。せっかくエイリアン達の光が通用しない盲目の元軍人という設定にしたんだったら、もっとチアルートとかドント・ブリーズジジイのように「見えないけど、最強」な立ち位置にして、みんなが操られてしまって絶体絶命の中、1人果敢にエイリアンに立ち向かっていくとか、彼の活躍シーンなどいくらでも用意できたはずなのに。それなのにサージ、「え?何が起こってるの??」とうろたえていたり、「(みんなが光で吸引されて)オイッ! 俺だけおいてくんじゃねーよッ!」とエイリアンにキレてあっさり連れ去られたり、もはやネタにすらなっていない足手まとい要員。特にこれと言った活躍も見せ場もなく、中盤で唐突に死亡してしまい、あっさりとフェードアウトしてしまう始末。何故ダークホースにもなりうるキャラクターをゴミ同然で存在価値のない希薄な存在にしてしまったのか、頭を抱えざるをえない。

Jing-Fu
Jing-Fu

なんでこんな雑な扱いにしたんだろう。

 

ネタバレ②:エイリアンVS格闘アクションスター三人衆

イコ・ウワイスがシラットでエイリアンをシバくの図!

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本作の最大の見所はなんと言っても、エイリアン達と戦う人間側に本格派の格闘アクションスターを起用したことでしょう。宇宙の脅威に立ち向かう地球代表に名を連ねているのが、ハリウッドのコンスタントアクションマンことフランク・グリロに、『ザ・レイド』組のイコ・ウワイスヤヤン・ルヒアンと、オタク歓喜のなんとゼイタクな配役なんだろうか。恐らくは予算の大半が彼らの拘束に飛んだであろうこともあり、ガチの格闘アクションスター達の見せ場は豊富。主役のフランク・グリロはもちろんのこと、イコにもメインキャストとしてかなり活躍の場が設けられているのが嬉しすぎる。というかハリウッドでは『ファイティング・タイガー』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の2作品のゲスト出演しか経験がなかったイコを役所の大きいポジションに配置し、キャストクレジットのしんがりに名を連ねていることからも、いかに彼の市場価値が高いかが窺えて感心してしまうね。

Jing-Fu
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改めて『ザ・レイド』のインパクトの大きさに驚かされます。

 

そんな格闘アクションスター達が人外であるエイリアン相手に立ち回るハイライト。彼らが扱うのは銃でも、レーザーガンでも、超ハイテク武器でもなく、己の拳と、ナイフと、そして鉈。つまりエイリアン相手に超至近距離の肉弾戦が勃発するのだ。これは凄い! これは鳥肌が立つ! 今まで格闘アクションスターがエイリアンをフルボッコする映画なんてあっただろうか。シュワちゃんはプレデターに逆にフルボッコされていたし、プレデターとチャンバラしたダニー・グローヴァーは格闘アクションスターではない。つまりこれは格闘アクションとSFの老舗ジャンルに「タイマンの格闘人VSエイリアン」という革命がもたらされた瞬間であり、本作の存在意義が確立された瞬間でもあるのだ。 ロックバスターみたいなアームガジェットで「ドゥルルルルッ!!!」ってエイリアンの頭に風穴を開ける様子は完全に厨二病全開のかっこよさ。ナイフ2本で巨体エイリアンのインを突いて小刻みに斬撃を入れていくイコはシラットの個性が出ていて良いし、半裸に鉈の狂人セットでエイリアンを問答無用に掻っ捌くヤヤンの熱量も半端ではない。闘っている相手が人外エイリアンというだけで、他作品にはない物珍しさと魅力がほとばしっています。

Jing-Fu
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このシーンを観るだけでも本作を手に取る価値は十分にあると言ってもいいです!

 

VSエイリアンだけでなく、フランク・グリロVSイコの格闘アクションスター戦もちゃーんと用意されているのがGood。せっかくならもうちょっとドンパチやってくれも良かったかもしれないけど、カメラワークに誤魔化しがなく手堅い見応えがあるし、この一戦は貴重な対戦カードだ。残念ながらイコVSヤヤンはほぼ再戦されなかったに等しいけど、『ザ・レイド』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』以外でこの2人の絡みが観れるのは現時点で本作が最後なので、そっちの意味でも本作にはレアな一面がありますよ。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
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パニックアクションものとしてハズレのない面白さがあり、フランク・グリロイコ・ウワイスヤヤン・ルヒアンの格闘3人衆がエイリアンと闘う物珍しさと爽快感が何よりの見所です。あと、エンドロール中のNG集がめちゃめちゃ楽しい。

 

鑑定結果:ダイヤモンド映画(☆7)

 

■映画『スカイライン 奪還』はどんな人におすすめ?

 

・安定のB級SFアクションを観たい人

イコ・ウワイスのファンの人

・格闘アクションスターとエイリアンの本格対決を観たい人

 

■最後に

イコ・ウワイスについての鑑定はコチラ☆

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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