みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。
今回鑑定をするのは『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』です。
マーベルコミックの人気ヴィランを主人公とした『ヴェノム』に続く、SFヒーローアクション映画のシリーズ2作目。
前作で唯一無二のバディとなったエディとヴェノムの前に立ちはだかる、カーネイジなる新たな脅威との衝突が描かれます。
そんな『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。
今後のユニバース計画が垣間見える!?
目次
■『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のあらすじと基本情報
まずは予告編をどうぞ☆
(C)2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.
■あらすじ
地球外生命体のヴェノムと一体化した記者のエディ(トム・ハーディ)は、ヴェノムと秘密裏に共同生活を送りながら記者の仕事を続けていた。ヴェノムと共に「残虐な庇護者」として稀に街の悪人を裁く活動を行う一方、エディは未解決事件の真相を追う手がかりを得るために、刑務所に収監されている死刑囚のクレタス(ウディ・ハレルソン)の元に向かうのだが・・・。
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■原題:Venom: Let There Be Carnage
■発掘国/制作年:アメリカ(2021)
■上映時間:98分
■キャッチコピー:俺たちより最悪
■監督:アンディ・サーキス
■主要キャスト
エディ/ヴェノム:トム・ハーディ
クレタス/カーネイジ:ウディ・ハレルソン
アン:ミシェル・ウィリアムズ
バリソン/シュリーク:ナオミ・ハリス
ダン:リード・スコット
マリガン刑事:スティーヴン・グレアム
チェン:ペギー・ルー
■『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のネタバレ感想と考察
それでは鑑定していきましょう!
ネタバレ①:エディとヴェノムのツンデレ イチャラブ ムービー
エディとヴェノム、バディ解消の危機!?
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上映時間は98分と、昨今のヒーロー映画と比べれば破格の短さ。『シャン・チー』とか『エターナルズ』とか、2時間越えの長尺でドップリとストーリーを描いてくれるのも良いけど、本作みたいに手軽にサクッと堪能できるヒーロー映画ってのもまた一興ですよね〜。上映時間が短いのに、観賞後の手応えと満足感が恐ろしいほど高い映画だった。エディとヴェノムの軽妙かつ悪趣味な掛け合いはそのままに、ストーリー進行の見せ方とテンポの良さがとにかく抜群で、エディとヴェノムの日常、エディとアンのその後、クレタスの過去と因果、そしてカーネイジの誕生と混乱など、語らなくてはいけないことは山積みなのに、寸分の無駄もない編集力と演出力で全てを網羅している。かつコンパクトな仕上がりながらも濃度と密度が高く、まるで120分の作品を観ていたかのような体感でしたね。監督はMCUの『ブラックパンサー』で片腕の悪役クロウを演じていた、モーションキャプチャー俳優のドンであるアンディ・サーキス。監督としてもこれほどまでにまとめ方の上手い能力があるとは恐れ入った。まさか『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムにここまでマルチなスキルがあるとは・・・!
本作以前には『モーグリ:ジャングルの伝説』とかでも監督業を務めているみたいですね。
さて、肝心の中身はと言えば、本作は「エディとヴェノムの、究極のツンデレ・イチャラブ・ムービー」だった。いや、ホントに笑 既にエディとヴェノムの一心同体バディ関係の下地は出来上がっているので、「残虐な庇護者」としてヒーロー活動にも携わることになった一方、この2人が共に笑ったり、泣いたり、喧嘩したり、仲直りしたりする日常の様子をひたすら眺める楽しみ方ができます。クレタスへの記者活動の最中、お互いの価値観をカバーしきれなくなった2人が大喧嘩の末に一心同体を解除した「破局」状態になり、クレタスとカーネイジを倒し、そして何より失った後に気づいたお互いの寂しさを払拭するために再び一心同体となる「復縁」は、まさにカップルの成り行きを見守っているようでなんとも微笑ましかった。お互いが厄介払いができてせいせいしてると思いきや、アパートの一室でテレビを観ながら心細さを感じるエディと、街に出向いて心の鬱憤をぶちまけながら、「善人を喰ってはいけない」というエディとの決め事をちゃんと守って空腹に倒れるヴェノム。
「破局」〜「復縁」までの工程に可愛げがあって良かった。
ネタバレ②:大殺戮アクションとシンビオート・プロレス
凶暴性が伝わる、カーネイジの刺々しいヴィジュアル
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本作で初登場のカーネイジ。早い話がヴェノムのコピー的存在だけにヴェノムっぽい見た目だけど、パワータイプのヴェノムに対して細身で紅蓮のボディ、そしてもっとカミソリのような刺々しさがある印象だ。「大殺戮」を意味するその名の通り、野蛮に暴れ回るアクションシーンの迫力は凄まじかった。鉄格子だろうと人間だろうと全てを吹っ飛ばす脱獄シーンでは、文字通りカーネイジが台風になる漫画みたいな大袈裟なアイデアがあってたまらない。
ラストの教会におけるヴェノムVSカーネイジ戦は、前作のVSライオット戦を凌ぐ怒涛の立ち回り。前作のライオットとは違い、周囲を侵食するように広がるマウントの取り方と背中から生えた複数の攻撃用触手によって、ヴェノムとは明確な能力差別ができているカーネイジのおかげで、立体空間で縦横無尽を貫く、型にとらわれないシンビオート・プロレスの幅が増していた。シンビオートの弱点である「高周波音」を前作よりも効果的に挟むことによって、両者の立ち位置と優劣が二転三転するアクション中の駆け引きも際立っていた思う!
前作のアクションの見せ場の1つであった、エディの体のままで周囲を制圧するタッグ型のアクションシーンが無かったのが、個人的にはちょっと残念ですかね。唯一それっぽいシーンは中盤のエディとヴェノムの大喧嘩シーンが該当して、殺陣ではないもののこれが意外に面白い。前述の通り所詮はカップルの痴話喧嘩なわけだけど、部屋中をワイヤーで飛び回りながらヴェノムとの揉み合いを一人芝居していたトム・ハーディには、『死霊のはらわた2』で、悪魔が取り憑いて勝手に動く自分の右手とバトルする様子を迫真の一人芝居で熱演していたブルース・キャンベルの姿が重なって面白かったです。
『テッド』のテッドVSジョンみたいに、テレビが喧嘩の中で大きな役割を持っているのが笑えました。
ネタバレ③:日本がらみ
・俳句
エディのクレタス取材中、クレタスから独特のポエムのようなメッセージを聞いたエディが、「それって、ハイク(俳句)?」と問いかける。
・ハローキティ
残虐な庇護者として、路地裏のチンピラの前に現れたヴェノムが「ハロー! キティちゃん!」と華麗に挨拶する(ハローとハローキティのシャレ)。
・サヨナラ!
エディと喧嘩別れしたヴェノムが去り際に、中指を立てながら「サヨナラ!」と捨て台詞を吐く。ませてるなぁ。
・ヴェノムは日本出身?
自分の姿が怪しまれないコスプレパーティーに参加したヴェノムが、写真撮影を求められた客から「お前日本のキャラクター?」と勘違いされる。やっぱり世界でのコスプレキャラの第一印象は日本か。
考察:ラストの意味は?
マリガン刑事にシュリークの能力が映った?? な伏線を置きつつ、ラストで最も衝撃的だったのが、本作内についにトム・ホランド=スパイダーマンが登場したことでしょう。ヴェノムと直接的な交わりこそなかったが、エディとヴェノムがまるで異世界に飛ばされるような事象に巻き込まれ、その後にテレビ画面にスパイダーマンが映るというサプライズ。具体的な説明はないものの、これは今世界中で話題を読んでいるMCUの待機作『スパイダーマン ノーウェイホーム』の予告にて、ドクター・ストレンジがマルチバースの扉を開いたことと関係しているんでしょう。まさにストレンジの能力に巻き込まれた2人が、トムホスパイダーマンのいる世界に飛ばされた、そういう解釈が最も自然ですね。
ヴェノムが『スパイダーマン ノーウェイホーム』出演の内定を得たことを意味しているのか、いずれにしてもヴェノムの本格的なMCU参戦を明確にしたサプライズは最高でした!
個人的に気になったのは、結構序盤でヴェノムがエディに話していた「誰が壁の絵を見つけてヒーローにしてやったと思う?」というセリフ。管理人の記憶では、劇中で「壁の絵」に触れていたシーンはなかったと思う。ふと「そういえば本作の予告編で、背景の壁にスパイダーマンの絵が映ってたことが一時話題になってたよなぁ」と思い出して、そのことかなぁと。でもなんで敢えてそれを劇中で映さなかったんだ?と後々調べてみたら、壁の絵が登場していたのは本作の予告ではなく、本作と同ユニバースの物語で公開が控えている『モービウス』の予告の方でした。本作の壁の絵が仮にこれを指しているのなら、同ユニバースということで、後の作品のどこかでヴェノムと壁の絵についても言及されるんでしょうかね?
このことを指してるのかなぁ?
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原作ミーハーだから分からないんですけど、カーネイジが誕生した理由がいまいち分からなくて・・・。クリタスは相手の力を奪えるコピー能力を持っていた、ってことなのかなぁ。
■鑑定結果
エディとヴェノムのバディものとしての面白さはそのままに、ソニーが目論むユニバース計画の一端が垣間見え、今後の作品がますます楽しみになりました!
■最後に
前作の『ヴェノム』の鑑定はコチラ☆
それでは今回の鑑定はここまで。
またお会いしましょう!
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