ネタバレ/感想『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の鑑定結果【一気にホラー色の増した魔法シリーズ転換期】

ファンタジー
TM & (C) 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.

 

Jing-Fu
Jing-Fu

みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのはハリー・ポッターとアズカバンの囚人です。

ハリー・ポッターシリーズの3作目となる本作は、前作までとは打って変わって、ダークな仕様になっているのが特徴です。

それでは早速鑑定していきましょう。

■作品情報

・基本情報

TM & (C) 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.

■原題:Harry Potter And The Prisoner Of Azkaban

■発掘国/制作年:アメリカ/イギリス(2004)

■キャッチコピー

僕らは、変わる。

 

・監督、キャスト

■監督:アルフォンソ・キュアロン

 

■主要キャスト

ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ

ロン・ウィーズリー:ルパート・グリント

ハーマイオニー・グレンジャー:エマ・ワトソン

ダンブルドア:マイケル・ガンボン

シリウス・ブラック:ゲイリー・オールドマン

ルーピン:デイビッド・シューリス

マクゴナガル:マギー・スミス

ハグリット:ロビー・コルトレーン

スネイプ:アラン・リックマン

ドラコ・マルフォイ:トム・フェルトン

ピーター・ペティグリュー:ティモシー・スポール

・あらすじ

夏休み中、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)が滞在するダーズリー家に、バーノン(リチャード・グリフィス)の妹であるマージ(パム・フェリス)叔母さんがやってくる。

意地の悪いマージに両親のことを小馬鹿にされたハリーは激怒し、魔法で彼女を風船にして飛ばしてしまう。

そのまま家を飛び出したハリーは、行く当てもなく街を彷徨っている最中、夜の闇の中でこちらに牙を剥く黒い犬を見かける。

しかしそれを気のせいだと判断したハリーは、突如目の前に現れたナイトバスに乗り込み、パブの漏れ鍋へと移動した。

魔法省大臣のコーネリウス・ファッジ(ロバート・ハーディ)から、休暇中の魔法の使用について厳重注意を受けた後、ハリーは新学期への準備を進め、ロン(ルパート・グリント)やハーマイオニー(エマ・ワトソン)と再会する。

その時ハリーはロンの父親であるアーサー(マーク・ウィリアムズ)から、アズカバンの監獄から脱獄した、ヴォルデモートの手先であるというシリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)に狙われているから気を付けろと注意を受けるが・・・。

■ざくっと感想

Jing-Fu
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本作の鑑定結果は、、、

ダイヤモンド映画(☆7)!!

魔法ファンタジーの人気作、『ハリー・ポッター』シリーズの3作目。

ダンブルドア役がリチャード・ハリスマイケル・ガンボン、監督がクリス・コロンバスアルフォンソ・キュアロンに変わるなど、前2作の常連であった製作メンバーに多少の変化があった本作だが、それと同時に作風はかなりの変化を見せている。過去2作以上に物語のダークサイドな部分とキャラクターが目立ち、しっとりとしたホラー要素の強さは、本作のイメージカラーを「黒を帯びた青」と表現すれば分かりやすく伝わるんじゃないかな(メインポスターの背景色がそれを物語っているしね)。

さらに本作は一種の「タイムパラドックス映画」としての側面も持っており、シリーズの中でも特に異質なスタイルに仕上がっています。

ストーリーに少しばかり触れると、幼さが消えて好青年になりかけたハリーたちが、ハリーの両親の不幸やヴォルデモートに繋がる新事実に次々と直面。いよいよヴォルデモートら邪悪な存在たちの影が明確になりつつあるとして、長期シリーズならではの世界観の広がりからは目が離せない。シリーズ屈指の名キャラクター、名優のゲイリー・オールドマン演じるシリウス・ブラックの登場と動向を始め、前2作から引っ張られてきた伏線の一部が明らかになるのにも大いに注目したいですね。

■関連作品について

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以下、ネタバレありの感想と考察になります。

作品を未見の方は鑑賞後の閲覧をおすすめします!


 

 

 

 

 

 

 

■感想と考察

・新監督が放つ物語のターニングポイント

シリーズのキーパーソンとなるシリウス・ブラックを、名優ゲイリー・オールドマンが演じる。

TM & (C) 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.

ホグワーツ魔法魔術学校の3年生、つまり13歳となったハリーたちの新たな冒険が描かれる本作。

まず注目したいのが、ハリーたち子供の主要キャストの成長ぶりだ。

ハリーを演じているダニエル・ラドクリフが撮影当時15歳ということもあって、前2作までで纏っていた幼い子供らしさは消え去り、シュッとした精悍な顔つきになり始めたダニエル・ラドクリフの大人度がアップ!顔のシャープさ、髪型のフィット感など、シリーズ中でハリー(と言うかダニエル・ラドクリフ)が最もイケメンな時期を拝むことができる。ロンやハーマイオニー、その他のキャラたちも大人の雰囲気が漂い始め、シリーズの区切りが分かっている今に観直していると、妙な親心のようなものが生まれてなんとも微笑ましい。

作品内の世界に登場する魔法や魔法アイテムなどの驚きと興奮に満ちていた、まさに「魔法ファンタジー」の醍醐味が詰め込まれていた前2作の作風から一変、少年期を超えて青年期へと突入したハリーたちの年齢と比例もしているのか、本作の物語は前作よりドラマチックでシリアスなものに仕上がっているのが一目で分かる。

思うに、それはきっと監督が変わったことも影響しているんだろう。前2作の監督を務めていたクリス・コロンバスは「子供の視点に立った作品」を作ることのできる映画人。それに対し本作で監督を引き継いだアルフォンソ・キュアロンは、後に『トゥモロー・ワールド』『ゼロ・グラビティ』を撮ることになる人気監督だが、本作の撮影当時はコツコツとハリウッドでの経験を築いていた最中だったみたいで、世界的大人気シリーズのバトン渡しを任命されたのは相当の重圧だったに違いない(それを考慮してか、クリス・コロンバスは監督を退くも製作には名を連ねている)。それでも、アトラクション的なワクワクがよりもドラマの起伏に重点を置いたことにより、画的なマンネリを見事脱却することに成功している。

キュアロン監督が作り上げた本作は、原作小説のファンからの評価がかなり高いみたいだ。Netflixの『ROMA/ローマ』が世界的評価を受けたことからも分かる通り、キュアロン監督は上質で分かりやすいストーリー運びを得意としている。きっとそんなキュアロン監督の得意とする分野、そして原作の本質を見抜く分析力と、ハリーたちの大人へのストーリー転換期でもある本作が見事にマッチした結果なんだと思う。クリス・コロンバス監督が続投していれば、恐らく本作の評価は変わっていたんだろうな。

シリーズ中でも重要なポジションにあたることになる、シリウス・ブラックというキャラクターの意外性のある見せ方、そしてピーター・ペティグリューという予想だにしない存在の突然すぎる登場、そして予想を裏切る急カーブ展開など、どんでん返しな表現力と語り方も上手い。特に物語の中盤、それらの重要人物が集うことになる叫びの屋敷内のシーンでは、これまで謎に包まれていた多くの新事実を芋づる式に明らかにしていく。観客を完全に置き去りにしながらも、次々と繰り出されるスリリングなサプライズが観客の心を離さないのがたまらない。

・シリーズ随一に「怖い」

ギレルモ・デル・トロ風味溢れる恐ろしいディメンター

TM & (C) 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.

前作『秘密の部屋』でもストーリー上に暗い側面が垣間見えていたが、本作はそれとは比べ物にならないほど作品全体がダークとシリアスのトーンで染められている。もちろんあくまでもファンタジー作品なので、これまでのちょっとしたコミカルシーンや魔法世界の不思議と興奮の要素は忘れられていない。それでも青年になったハリーの身に迫る危機が本格的になってきているのを暗示するかのように、物語が大きなシフト転換を始めたのを強く感じる作風だ。

暗い部分はとにかく暗く、一瞬ホラー映画を観ているのではないかと錯覚するほど怖い。

そんな本作のホラーの一面を象徴する存在なのが、他ならぬディメンターだ。別名を「吸魂鬼(きゅうこんき)」と呼ぶディメンターは、黒いローブで前進を包んで幽霊のように宙を漂い、その名の通り口から相手の幸せの感情並びに「魂」を吸い取ってしまうという、聞いただけでも身の毛のよだつ悪鬼。ディメンターが相手の幸福を吸い取る様子は、純粋に恐怖そのものを増幅させるような嫌悪感と目を背けたくなる醜悪さがあまりにもショッキングに映っていて、少なからずトラウマになる子供も少なくないのでは。

本作の特長は、「夜」、「雨」、「冷たさ」の3つを巧みに使用してホラー演出を推していることだ。キュアロン監督にはそれまでにホラー映画の監督経験がないのにも関わらず、これらの自然現象を有効活用して下手なホラー作品顔負けの上質な趣を確立させたのには拍手を贈りたい。前述もしたけど、キュアロン監督が原作が纏う黒いオーラの本質をしっかりと見抜いているのがこういう所からも見て取れる。キュアロン監督以外に、ホラー作品に長けた製作陣が見当たらないのでなおさらだ。

最もホラー効果が効いている場面はと聞かれると、管理人はその後の不吉な展開を予兆するような、ホグワーツの初日の夜のシーンを挙げます。自身にとって「家」であるホグワーツに戻り、寝室でロンやフィネガンたちとはしゃぐハリー。冒頭のダーズリー家での憂鬱な出来事を考えるとなんとも微笑ましい光景なのだが、そんな温かい空気とは裏腹に部屋の外は激しい雨と風が吹きすさんでいる。そしてその中で、雨に打たれながら多数のディメンターが宙を漂い、ホグワーツを取り囲んでいることが判明。驚く間もなく、突然一匹のディメンターがフレームインして横切り、画面がディメンターの体に隠れて場面が暗転するという、光と闇の対比が非常に優れている名シーンとして管理人お気に入りの一場面です。

これは余談だけど、劇中には空を自由自在に飛び回る存在として、ディメンターの他にも魔法生物のバックビークが登場する。彼らが宙を舞うシーンのダイナミックなカメラワークと演出は、キュアロン監督が後に作り上げることになる『ゼロ・グラビティ』の宇宙空間を遊泳するかのような表現力に繋がっているんじゃないかな。

■日本がらみ

・今回、特に日本がらみの要素は見つかりませんでした。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
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ホラーとシリアスの中で、急加速を始めるハリーたちのストーリーから目が離せません。

個人的には、狼男からハリーたち3人組を守ろうとスネイプが体を張って壁になるシーンが好きです。

いつもはハリーに冷たく当たっているスネイプだが、いざという時には生徒を守る教師として身を挺する姿にちょっぴり愛を感じますね。

 

鑑定結果:ダイヤモンド映画(☆7)

 

となります!!

 

■関連作品について

他の『ハリー・ポッター』シリーズについても鑑定していますので、良かったらどうぞ☆

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2作目『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

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それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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