【ネタバレ/感想/考察】映画『モータル・コンバット』の鑑定【ラストの意味は?】

アクション
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Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのは『モータル・コンバット』です。

アメリカ産の人気対戦型格闘ゲームシリーズを原作とした実写化作品。

人間界と魔界を舞台に、選ばれし戦士たちの壮絶な闘いが描かれます。

日本からは浅野忠信真田広之がメインキャラとして本格参戦!

そんな『モータル・コンバット』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

真田広之のキレキレアクションは必見!

 

■『モータル・コンバット』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

映画『モータルコンバット』レッドバンド版予告 2021年6月18日(金)公開

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■あらすじ

総合格闘技技選手のコール・ヤング(ルイス・タン)は、生まれつき胸にドラゴンの形をしたアザが付いていた。そのアザの意味、自身の生い立ちを知らないコール・ヤングは、冴えない試合の実績でなんとか金を稼ぎながらも、妻と娘とは幸せに過ごしていた。ある日ジャックス(メカッド・ブルックス)という黒人の大男が現れ、自身の命が何者かに狙われていることを告げられたコール・ヤングだったが・・・。

 

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■原題:Mortal Kombat

■発掘国/制作年:アメリカ(2021)

■上映時間:110分

■キャッチコピー:「禁断の死闘」を目撃せよ

■監督:サイモン・マッコイド

■主要キャスト

コール・ヤング:ルイス・タン

ソニア・ブレイド:ジェシカ・マクナミー

ビ・ハン/サブゼロ:ジョー・タスリム

ハサシ・ハンゾウ / スコーピオン:真田広之

カノウ:ジョシュ・ローソン

ライデン:浅野忠信

ジャックス:メカッド・ブルックス

リュウ・カン:ルディ・リン

クン・ラオ:マックス・ハン

シャン・ツン:チン・ハン

レイコ:ネイサン・ジョーンズ

 

■『モータル・コンバット』のネタバレ感想と考察

①フェイタリティ! オーバーキルの格闘アクション

②真田広之とジョー・タスリムへのリスペクトが溢れる見せ場

③偏差値が低すぎるストーリー

④ラストのジョニー・ケイジとは?

⑤日本がらみ

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:フェイタリティ! オーバーキルの格闘アクション

原作の人気キャラたちも参戦!

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相手をオーバーキルするトドメの「フェイタリティ!」演出が最大の売りであるものの、そのあまりにも残酷な描写からか、日本では未発売となっているゲームの『モータル・コンバット』。そのため一般的な知名度は高くないものの、ゴア描写ファンや、ランボー、ターミネーター、ロボコップ、プレデターなどの映画出身の人気キャラクターがプレイヤーとして使えることもあって映画ファン界隈ではそれなりに有名な存在だ。実は実写化は本作が初めてではなく、『タイガーコネクション』ロザムンド・クワンを痛めつけたらドニー・イェンにフルボッコされていたロビン・ショウを主演として、90年代に『モータル・コンバット』『モータル・コンバット2』が製作されています。今回の実写化は続編ではなく、いわゆるリブート版に値する作品。

Jing-Fu
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管理人はゲーム未体験で動画サイトでフェイタリティ集しか観たこともなく、前2作も未見のため、今回はあくまでも本作単体の感想になってます。

 

『ストリート・ファイター』『鉄拳』などと同スタイルの対戦型格ゲーが原作なだけあって、劇中のアクションは格闘アクションがメイン。そしていずれのアクションシーンも格闘アクションの設計と見せ方にコダワリがあり、迫力も期待以上の熱量だった。まずカメラワークとカット割が優秀なため、演者たちの動きが適度に追いやすく、格闘アクションファンとしては真っ先に重要視したいラインを見事にクリアしている。そして登場人物たちの個性もアクションに華を添えており、戦闘スタイルの違いはもちろん、魔界の人外系モンスターVS人間の画の奇抜さ、炎や氷をオプションで繰り出すリアルな視覚効果もかっこいい。極め付けは原作ゲームらしいフェイタリティキルで、頭を両側から押し潰す、心臓を引っこ抜く、丸鋸で頭から足先まで真っ二つにする、人体を貫通した穴から背骨が見えているなど、生々しいグロ描写が好きな人にとってはたまらないオーバーキルの数々、どうかしてるね。ただし、ゲームでは上半身をちぎって腹話術をしたり、ぶっ殺した死体と自撮りしたり、相手の背中を突き破って通り抜けたりするなどといった、悪趣味の極みみたいな殺法アイデアが目白押しになっているので、原作ファンからすると本作のフェイタリティはまだまだ生ぬるいレベルなのかも。まあそんなことを実写で描いたらみんなゲーゲー吐くから無理ですよね 苦笑

いずれにしても、格闘アクションの迫力と頻度と景気の良さだけは期待を裏切らない仕上がりになっていて、頭を空っぽにして堪能するにはうってつけ!

Jing-Fu
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本作のファイトコレオグラファーであるチャン・グリフィンは、『シャザム!』『アクアマン』『マイティ・ソー バトルロイヤル』など近年の人気アメコミ作品にも呼ばれている人で、中々センスの良さそうな人ですね。

 

ネタバレ②:真田広之とジョー・タスリムへのリスペクトが溢れる見せ場

圧巻のバトル、真田広之VSジョー・タスリム!

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本作の目玉キャストはなんと言っても、主人公らを完全に食い潰す存在感で君臨する、ハサシ・ハンゾウ / スコーピオン役の真田広之と、ビ・ハン/サブゼロ役のョー・タスリムでしょう。

特に真田広之は年齢、キャリアともに出演陣の中ではトップクラスのベテランであるため、1人だけ体から溢れ出るオーラが明らかに違うことが分かる。アクションとしての見せ場は冒頭とラストにしかないものの、中身のクオリティが別格であること、そしてハンゾウがキーパーソンの立ち位置であるために、実質彼が主人公であっても違和感がないレベル。また、これまで数多くのハリウッド作品に参加してきた実績のある真田広之は、ここにきてハリウッド映画における過去最高のアクションの見せ場を与えられていたことも嬉しい。刀を振るい、拳と蹴りを叩き込み、立体的に動き回る俊敏さときたら、撮影時に還暦前であることを微塵にも感じさせないほどキレッキレだった。倒れた敵に放ったローリングかかと落としのスピードときりもみ回転にも痺れる。腕を一刀両断したり脳天から突き刺したりと、ゴア作品らしい決め技も強烈。

さらに目を見張ったのは、真田広之が縄鏢(じょうひょう)を披露していたことだ。縄鏢とは3メートルほどのロープの先端に刃物を取り付け、ロープを体に巻きつけながら振り回し、勢いを付けて一瞬のうちに間合いの離れた相手に刃物攻撃を届かせることのできる中国武術の一種。古くはジェット・リー主演の『少林寺』内で確認することができ、『シャンハイヌーン』ジャッキー・チェンがロープと馬の蹄で作った即席の縄鏢アクションを見せていたのも有名。不規則な動きとリーチの長さが長所な反面、そこらへんの生皮では到底扱うことのできない経験値がものをいう戦法だが、やはり日本を代表するアクションスターの真田広之、クナイを括り付けた縄さばきが最高にキマッていて、ゾクゾクするようなアクション見せ場になっていました。

Jing-Fu
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役柄といい、年齢といい、熟成された立ち回りといい、今の真田広之には三船敏郎の勇姿が重なるような気がします。

 

一方、本作で悪役サブゼロを演じたジョー・タスリムも、絶対零度の冷気を操るメイン悪役として全編に渡り凶暴なアクションを演じていた。SNSで「Sensei」と敬意を向けていた大ベテランの真田広之を前にして物怖じせず、インドネシアの武術であるシラット仕込みのきめ細かな動きで攻める威風堂々とした立ち回りは見応え抜群だ。『ワイルド・スピード ユーロミッション』での悪役も憎たらしかったが、本作では鋭い目ヂカラで穴が開きそうな、狡猾で執念深い新たな悪役像がハマってた。

Jing-Fu
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思えば『ザ・レイド』のジャカ隊長から始まり、『ワイルド・スピード ユーロミッション』のハリウッドデビューを経て、ハリウッドの大作でジョー・タスリムがここまで活躍ができる存在になったとは・・・。『ザ・レイド』を初めて観た時には想像もできなかったなぁ。

 

ネタバレ③:偏差値が低すぎるストーリー

「人間界と魔界で都度武術大会【モータル・コンバット】が開かれており、10勝すると他の世界を支配できるというのに、人間界はすでに9連敗中」みたいな、頭の悪そうで情報量の多い冒頭のサラッとしたメッセージで混乱。ゲームをプレイしたことがなく、魔界があるというビッグニュースに対しても前置きがいっさいないため、序盤から一人歩きしていくストーリーに置いてかれてしまった。原作もこういう物語になっているんだろうか。そして話が進んでいくにつれストーリーはどんどん中二病化していき、キャラクターがフェイタリティされて身体が崩壊するのと並行して話の整合性も崩壊。まあ作品の雰囲気が中二病みたいなもんだから味といえば味なんだけど、「今自分はどんな映画を見てるんだっけ???」と分からなくなっていくほど粗が目立つ。とにかく場面ごとの繋ぎと物事の理屈や流れがあまりにもテキトーで、真面目な大人が再三の確認をしてから納品したのかが素直に疑わしい。「マークがない者はマークのある者にまず勝てない」と言う割には、両者が勝負して勝敗の決め手となるのは、実力ではなく明らかに運。特に鍛錬をせずとも、その場の成り行きで偶然に能力が覚醒している都合の良さ。監督が本作で映画デビューしていることが影響しているのか、どれもこれもあまりにも大雑把すぎて優れたアクションの足を引っ張ってしまっているような気がしてならなく、作品としての品格が落ちてしまっているのが残念。

致命的なのは、キャストに華がないこと。キャラクターごとに割り当てられた能力や性格の個性は面白いのに、演じるキャストたちのほとんど、特に主人公も含める主要人物たちの素に色が足りない。そこまで登場時間が多いわけではないにも関わらず、真田広之ジョー・タスリムといった大物たちに完全に喰われてしまっている印象だ。あ、敵のメンバーでハンマーを扱う巨体の大男レイコを演じているのが、『トム・ヤム・クン!』『マッド・マックス 怒りのデスロード』ネイサン・ジョーンズだとは全然気が付きませんでしたねー。

Jing-Fu
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人間界がすでに9連敗って、地球の守護神である、浅野忠信演じるライデンの責任では?笑

 

ネタバレ④:ラストのジョニー・ケイジとは?

ラスト、世界各地の選ばれし者を探すことが目的となったコール・ヤングはハリウッドに向かう。そして壁に貼ってある「ジョニー・ケイジ主演、『市民ケイジ』近日公開!」みたいなポスターがフレームインして幕を閉じる。これ、原作未プレイの身としては何を意味しているのかが全く分からなかったので調べてみました。ジョニー・ケイジというのは原作ゲームの古参キャラであり名物キャラクターらしいです。『ストⅡ』で言えばガイルみたいなもんですかね。彼は格闘のプロフェッショナルであると同時にハリウッドの映画俳優という肩書きで、フェイタリティする時には相手の胴体を背中から縦に裂き、その間から顔を出して「お客様だよ!!」の『シャイニング』ネタをやるほど趣味が悪い笑 ラストでジョニー・ケイジの名前が出たのはファンサービスでもあり、続編への伏線でもあるわけだ。

Jing-Fu
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・・・こんな調子で続編が実現するかどうかは怪しいが。

 

ネタバレ⑤:日本がらみ

・17世紀の日本

冒頭、ハンゾウの家族との交流や復讐が描かれる場面は、17世紀の日本という設定。つまり徳川家康が実権を握っていた江戸時代ということになる。山奥のハンゾウの家と装飾、文化には特に違和感はないもののいかにもアメリカ人が考えそうなビジュアル。ロケ地はどう見ても外国の森林だし、あとはどことなく神秘的な雰囲気も漂う。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
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偏差値の低い格闘アクション映画を求めている人にはオススメ! しかしその偏差値の低さが致命傷。

 

鑑定結果:プラチナ映画(☆6)

 

 

■映画『モータル・コンバット』はどんな人におすすめ?

 

・ドンパチ格闘アクションが好きな人

・ファンタジーも交えた不思議な世界観が好きな人

真田広之のキレキレアクションが観たい人

 

■最後に

真田広之の出演するハリウッド映画☆

『ライフ』

 

本作と同じく、ドンパチアクションが楽しいポップコーンムービーの『トリプルX 再起動』

 

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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