一部ネタバレ/感想『ランボー ラストブラッド』の鑑定結果【幕引きは血みどろに】

アクション

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのは『ランボー ラストブラッド』です。

シルヴェスター・スタローンの代表シリーズの第5作目がついに日本劇場公開されました。

コロナ禍で映画館での新作公開が途切れていた空白の時期を経て、ようやく新作の公開に兆しが見えてきました。

昨日劇場に足を運びましたが、やはり人気シリーズとだけあって比較的多くの観客が座っていましたね。

それでは、さっそく鑑定をしていきたいと思います。

■作品情報

・基本情報

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

■原題:Rambo: Last Blood

■発掘国/制作年:アメリカ(2019)

■キャッチコピー

家族への愛を貫くための最後の戦い

 

・監督、キャスト

■監督:イドリアン・グランバーグ

 

■主要キャスト

ランボー:シルヴェスター・スタローン

ガブリエラ:イヴェット・モンリール

カルメン:パス・ベガ

ウーゴ・マルティネス:セルヒオ・ペリス=メンチェータ

ビクトル・マルティネス:オスカル・ハエナーダ

ジゼル:フェネッサ・ピエダ

マリア・ベルトラン:アドリアナ・バラッサ

・あらすじ

ベトナム帰還兵のジョン・ランボー(シルヴェスタ・スタローン)は、やっと帰り着いた祖国アメリカのアリゾナ州にて、亡き父の持っていた牧場で、旧友であるマリア(アドリアナ・バラッサ)と、彼女の孫娘であるガブリエラ(イヴェット・モンリール)と3人で生活をしていた。

ある日、ガブリエラがメキシコにいる友人のジゼル(フェネッサ・ピエダ)から、ガブリエラの実の父親を発見したと連絡を受け、彼女はメキシコに向かう決意を表す。

しかしガブリエラと彼女の母親を捨てた最低の父親とところに行く必要はないとマリアに反対され、ランボーにも止められる。

自分たちを捨てた父親の真相を探るため、ガブリエラは密かにメキシコへ向かうが、出会った父親はガブリエラと母親のことを想っていなかったと告げて去ってしまう。

悲しみに暮れるガブリエラはジゼルに連れられてあるクラブに入るが、そこでメキシコマフィアに誘拐され、麻薬漬けにされてしまう。

ガブリエラがメキシコで失踪したとつけられたランボーは、単身メキシコに彼女を探しに向かうのだが・・・。

■ざくっと感想

Jing-Fu
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本作の鑑定結果は、、、

プラチナ映画(☆6)!!

『ランボー 最後の戦場』でシリーズに幕を降ろしたかに思えた、スタローンの代表シリーズである『ランボー』がまさかの復活。

本作は11年ぶりの続編にしてシリーズの完結編。

物語の舞台は戦地ではありませんが、平穏に暮らしていたランボーが唯一のよりどころを奪われ、凶悪なメキシコマフィアを相手に復讐の鬼と化します。

中盤まではアクションは少なめですが、ラストパートでは溜めに溜めたランボーの怒りが爆発し、人体破壊の嵐が吹き荒れるゴア・アクションが展開します。

『ランボー』らしい、というよりかはスタローン版の『96時間』な印象が強いような気がしました。

 

 

以下、ネタバレありの感想と考察になります。

作品を未見の方は鑑賞後の閲覧をおすすめします!


 

 

 

 

 

 

 

 

■感想と考察

・幸せを許されないランボーの悲しき運命

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

『ランボー 最後の戦場』のラストにて祖国アメリカのアリゾナ州に帰還したランボーが映り、実家に向かう彼の後ろ姿は、これまでの苦悩から解放されて、ようやく平穏の地にたどり着いた彼のその後の人生に希望を感じさせる素敵なエンディングでした。

しかし突如として本作の製作が発表された時には驚きました。

映画の中で綺麗な形で幕を閉じていた『ランボー』を再度復活させるとは。

果たしてランボーのその後の人生には何が待っているのか、またどこかの戦地に赴くことになるのだろうか。

でも一番心配だったのが、「まだ彼を苦しめる何かがこの世には存在するのか」という不安でした。

これ以上ランボーを苦しませないでくれ・・・。

 

本作の冒頭では、アリゾナ州にある亡き父の残した牧場での生活が描かれます。

旧友であるメキシコ人のマリアと暮らし、彼女の孫娘であるガブリエラとは養子縁組で親子の関係を築いており、ランボーが祖国で愛する人々と仲睦まじく生活をしているシーンは、これまでのシリーズとは比べ物にならないほど暖かくて微笑ましい。

実の親子ではないとはいえ、父親という役割を担ったことからも、ランボー自身が残された人生にしっかりと目標=生きる意味を見出して生活をしていることが分かります。

そんなほっこりする表向きのシーンの裏で、ランボーが未だに心の闇を拭いきれていないことにも驚きました。

ベトナム戦争とその後の戦いで負った心の傷が癒えておらず、精神安定剤を服用したり、何かを忘れようとするかのように一心不乱に、牧場の地下に広大な穴を掘り続けているという事実は、ランボーというキャラクターの哀傷を引きずるわびしさと同時に、トラウマとして負わされた人間の心の闇を完全に消し去ることは簡単なことではないという恐ろしさを叩きつけます。

劇中ではメキシコに実の父親を探しにいったガブリエラが強大なメキシコマフィアに捕まり、ドラッグと売春漬けにされ、彼女を救出したランボーの横で息絶えるというあまりにも残酷な展開が待ち受けています。

ガブリエラが苦しみの中で息を引き取ってランボーが悲しみに暮れるシーンは、『ランボー 怒りの脱出』でランボーが心を寄せかけたコー・バオが凶弾に倒れるシーンと重なり、彼の唯一の心の拠り所が失われる瞬間の再来として、涙なくしては観ることができませんでした。

天国(完全ではありませんが)から地獄へとはまさにこのこと。

どこまで行っても決して救われることのない彼の運命は悲痛です。

「自分が受けた悲しみと苦しみを、復讐心として相手に向ける。死がそこまで迫っていることを感じさせてやりたい」というランボーの言葉。

危険な組織に単身で残酷な復讐を誓うことはあまりにも無謀ですが、ランボーにとっては慣れたことであり、悲しみを実力行使の復讐で吹き飛ばすという極端な不器用さ=「暴力」でしか、彼は物事にけじめや決着をつけられないんでしょうね・・・。

有言実行でメキシコマフィアと傭兵を全滅させたランボーは、愛する人々との思い出を生きたまま感じて残していきたいという想いを語り、拠り所を失っても今後も生きていくことを示唆させるのですが、ずっと背負ってきたトラウマよりも生きたいと思わせる僅かな幸せの方が強いという、彼なりの「生」への固執を理解できたような気がします。

・情け容赦のないオーバーキルに肉片と化すマフィアたち

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

中盤まではこれといったアクションシーンはほとんどなく、スタローンのアクションを期待しているファンをまだかまだかと焦らし続けます。

そしてメキシコマフィアへの復讐を誓った終盤から、溜めに溜めたもどかしさが大爆発!

冒頭から伏線になっていた広大な地下坑道を殺戮迷路に改造したランボーの復讐劇が始まるのですが、そのシーンの残酷なこと残酷なこと。

首が飛んだり人体がバラバラになるのは当たり前。

致死率100%の罠にかかって既にこと切れているはずの傭兵に対し、ランボーが容赦なく銃弾を撃ち込む徹底したオーバーキルの爽快感は異常。

ひたすら残虐な殺し方のオンパレードが続きますが、アクションにこういった暴力の衝動を期待している人にとっては申し分ないサディスティックなシーンなんでしょうね。

管理人も、ランボーが無双するシーンを期待していましたし、何より過去にはないような、自分の住まいというホームグラウンドでのランボーの「狩り」を観ることができて楽しかったですが、常に目元は歪んでいました 笑

ランボーの象徴である「弓」を扱うシーンもしっかりと用意されており、そのスタイリッシュな攻撃スタイルは健在で、ランボーファンが掲げる夢を裏切りません。

しいて言えば、ショットガンによる爆発誘導シーンには、従来のC4プラスチック爆弾入りの矢じりを使用してド派手に爆発させてほしかったです。

 

ランボーが地下坑道改造の作戦図を掲げて罠を配置していく様子を手際よく見せていく流れは、なんと『ホームアローン』で泥棒撃退策を練るケビンのそれと一緒でした。

本作のランボーと『ホームアローン』のケビンがやっていることは実は同じことであり、その違いは罠にかかった後の人間が血しぶきをあげて倒れるか否かだけなんです。

 

スタローン「現実で起こっていることの方がよっぽど残酷だから、それを見せつけるように映画の中のバイオレンスシーンに抜かりはない」というポリシーを掲げているため、数あるアクションスターの中でも近年の作品の残酷描写は群を抜いています。

それは『ランボー 最後の戦場』『エクスペンダブルズ』1作目など、自身の監督作品内で人体破壊描写が多いことからも分かりますよね。

『ランボー 最後の戦場』では素手で相手の喉笛をえぐりちぎるという暴挙を見せつけたスタローンですが、本作では指の力だけで相手の鎖骨を外側に折ってひん曲げるという前作以上の人外パワーで正視を困難にしてくれます。

しまいにはマフィアのボスであるウーゴ・マルティネスに対し「生きたままお前の心臓をえぐりだしてやる」と宣言するランボー。

え?これ伏線?まさかただの脅しだよねえ?

と油断していたのも束の間、ランボーは追い詰めたウーゴの胸にナイフで穴を開け、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のモラ・ラムも真っ青な、素手で心臓をえぐりだし、まだ生きているウーゴに見せつけるのです。

どこまでいっても彼が暴力に支配されているというキャラクター性を強めてはいますが、ちょっとやりすぎでは・・・(苦笑)

・ランボーでなくても良かったのかも

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

作品を見終わって思ったのは、本作は『ランボー』シリーズの最新作として製作されていなくても良かったのでは?というちょっとした疑問です。

いまだに戦争トラウマに悩まされているランボーの姿や、愛する者が全員自分の前から去ってしまう悲劇など、シリーズを通して描かれてきた彼の悲壮的な運命がより強調されているような気もするのですが、作品全体の雰囲気を考えるとそれほどではなかったのかな、という思いもあります。

物語の舞台はリアルタイムな戦地や紛争地域ではありませんし、メキシコマフィアという相手もそれまでと比べるとこじんまりとした印象で、見た目で言えば何より、ランボーのトレードマークであった長髪がなくなることにより、ランボーというよりも最近のスタローンにしか見えない。

コミュ障だったランボーが見違えるように口数を増やしていることも、従来のキャラクターイメージとは繋げにくいです(それだけ彼が心を休められる環境に身を置くことができたというバックストーリーも思い浮かびはしますが)。

最初は相手になめられてボコボコにされますが、相手の知らない百戦錬磨のグリーンベレースキルを発揮し、渾身の復讐心で相手を血祭りにあげていく中盤以降の展開は、すぐにリーアム・ニーソン『96時間』がイメージに浮かんできます。

「舐めてた相手が実はスタローンだった」というスタローン版の『96時間』として、『ランボー』とは関係なく製作をされていても良かったんじゃないでしょうか。

いや、よくよく考えれば1作目である『ランボー』も「舐めてた相手が実は元グリーンベレーの殺人マシーンだった」というストーリーであり、「舐めてた相手が~」の原型だったりもするので、あながち間違いではないのですが、1作目のベトナム帰還兵の悲劇、あるいは2作目以降の戦地でのランボーの在り方と比べると、『ランボー』としては物語の核が薄いような気もします。

ようやく手にした平穏を奪われたランボーは何をするのか、という『ランボー』の新たな境地を観ることができるとして楽しむこともできるんですけどね。

 

スタローンは実は、本作の撮影のために、ジャッキー・チェンと本格初共演となるはずだった『PROJECT X』を降板しています。

企画自体はお蔵入りにならず、スタローンの代役には『ワイルドスピード ジェットブレイク』の活躍が楽しみなジョン・シナが務めることになり、現在公開待機中となっています。

個人的にはランボーの新作よりも、かねてよりファンが期待していたジャッキースタローンのアクションスター ガチ共演を実現させてほしかったのが本音。

■日本がらみ

・今回、特に日本がらみの要素は見つかりませんでした。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
Jing-Fu

『ランボー』シリーズの完結編とだけあって、物語のラストでランボーのこれまでの人生をしっかりと束ねて終わらせていることは賛称できます。

エンドクレジット前には過去シリーズの名シーンがフラッシュバックする走馬灯シーンもあり、ファンとしては嬉しく終わることができました。

ただ、管理人としては本作よりもジャッキーとの共演作を優先させてほしかったな~と。

 

鑑定結果:プラチナ映画(☆6)

 

となります!!

 

 

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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