【ネタバレ/感想/考察】映画『鬼滅の刃 無限列車編』の鑑定結果【原作との違いは?】

アニメ
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

今回鑑定をするのは『鬼滅の刃 無限列車編』です。

少年ジャンプ出身の人気漫画、『鬼滅の刃』における「無限列車編」のエピソードを映画化した作品です。

公開されるや否や、日本中で鬼滅ブームを巻き起こすほどの影響力を拡散し、興行収入が前人未到の400億円に到達するなど、様々な話題を掻っ攫って社会現象を巻き起こしました。

そんな『鬼滅の刃 無限列車編』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

漫画を補填するアクションに興奮すること間違いなし?

 

■『鬼滅の刃 無限列車編』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 本予告 2020年10月16日(金)公開

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

■あらすじ

鬼に家族を殺され、鬼殺隊の一員となった炭次郎(花江夏樹)と、鬼に襲われて鬼化したまま炭次郎と行動を共にする妹の竈門 禰󠄀豆子(鬼頭明里)。

蝶屋敷での厳しい鍛錬によって全集中・常注を会得した炭次郎は、同じく鬼殺隊同期である善逸(下野 紘)と伊之助(松岡 禎丞)とともに鎹カラスからの指令を受け、無限列車に向かう。炭次郎たちは列車内で鬼殺隊の柱の1人、煉獄 杏寿郎(日野 聡)に出会う。ここ最近でこの列車内で40人以上の行方不明者が出ていて、その調査のために杏寿郎は来たのだと言う。車掌に切符を切られた直後、列車内に鬼がいることに気付いた炭治郎と杏寿郎たちだったが・・・

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

■英題:Demon Slayer: KImetsu no Yaiba- Movie “Infinity Train”

■発掘国/制作年:日本(2020)

■上映時間:117分

■キャッチコピー:その刃で、悪夢を断ち斬れ

■監督:外崎 春雄

■主要キャスト

竈門 炭治郎(たんじろう):花江夏樹

竈門 禰󠄀豆子(ねずこ):鬼頭明里

我妻 善逸(ぜんいつ):下野 紘

嘴平 伊之助(いのすけ):松岡 禎丞

煉獄 杏寿郎(れんごく きょうじゅうろう):日野 聡

下弦の壱・魘夢(えんむ):平川大輔

猗窩座(あかざ):石田 彰

 

■『鬼滅の刃 無限列車編』のネタバレ感想と考察

①五臓六腑に染み渡る興奮と感動、そして哀しみ

②漫画を補填するアクションと演出力

③なぜ炭次郎への感情移入が強い?

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:五臓六腑に染み渡る興奮と感動、そして哀しみ

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

※2021年9月25日にリライト

いやあ、まさか映画館に7回も足を運ぶとは思っていませんでしたね〜。それまでの最多数だった『ローグワン・スター・ウォーズ・ストーリー』の劇場3回鑑賞を余裕で超えてしまった。よもやよもやだ。鬼滅の刃の面白さに惹かれ、一応原作も最終巻まで一気読みするも、キャラクターに心酔したりグッズを収集したりするほど管理人は「鬼滅の刃」の熱狂的なファンじゃない。それでもこの映画は心に刺さった、刺さりすぎた。それくらい、本作はいち映画として魅力が格別に高すぎてヤバい。

話の根本として、無限列車編をTV放送ではなく劇場の大画面で体感できる映画として持ってきたことが功を奏していると思う。TVクールにするには少々短いエピソード、常にスピーディに動き続けてアクションの画を引き立てる列車が舞台。映画化するにはうってつけというか、実にスクリーン映えするエピソードじゃないでしょうか。これまで日本の数多くの人気アニメで原画や作画監督を務めてきた外崎春雄監督ならではの、漫画→アニメ化における最大の醍醐味でもある「躍動感と演出力」の凄まじさ。ufotableによる写実的でポップな画力と色彩。梶浦由記椎名豪コンビによる心の奥底までを震わせるような音楽と映像の組み合わせ。涙腺最弱マンの管理人にとっては、人情をテーマとしながらも決してハッピーではないラストで幕を閉じる物語はもちろん、動いているキャラクター、アクション、演出、音楽、その全てが五臓六腑に染み渡って、映画の初めから終わりまでずっと感動・興奮・悲壮感のありとあらゆる意味を含める涙を流している映画です。冗談抜きで、本作を観る時は毎回のようにハンカチがビチョビチョになる。映画好きとして大好きな映画を挙げれば枚挙にいとまがないけど、映画の頭からケツまで、隅から隅まで、五感の全てにドストライクに響く映画って、それこそ『ローグワン・スター・ウォーズ・ストーリー』以来の出会いだった。

Jing-Fu
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ブルーレイも買って、何回もリピートして家でも泣きまくってましたからね笑

 

ネタバレ②:漫画を補填するアクションと演出力

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

前述もしたけど、漫画→アニメへの最大の醍醐味って、静止画である漫画に動きを与えることができることに尽きると思う。本作ももれなくその恩恵に溢れた素晴らしい演出に目を見張り、原作の無限列車編が物凄く淡白に感じてしまうほど、アクション中の掘り下げが繊細で大胆で拍手喝采。列車上における炭治郎VS魘夢の初戦、ハイライトである煉獄さんVS猗窩座の死闘。今観るとページ数という縛りがあるので仕方のない事かもしれないけど、漫画におけるバトルシーンの描写がやけにあっさりしていることが分かって、そこを補填するかのようにアクションの中にドラマを吹き込んでいる本作の見応えは計り知れない。キャラクターたちがアニメの限界を超えてTVアニメ時よりも更に立体的に動き回る迫力には感服するし、漫画を補うアクションと立ち回りのアイデアと演出力、自由自在に舐め回すカメラワークにも文句の付け所がない。水や炎の呼吸の技が織りなす、自然属性のエフェクトの派手で流麗なコントラストに目を奪われ、一連のアクションが盛り上がっているのもアニメならではの強みですよね。

Jing-Fu
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煉獄さんVS猗窩座が繰り広げる、剣術VS武闘による空前絶後の異種格闘技決戦は、心臓が止まりそうになるほどアドレナリンがダダ漏れ。

 

窮地に陥った禰󠄀豆子を助けに来る善逸の見せ場なんかトリハダもんだ。無限列車編においてアクション面で言えば出番の少ない善逸なだけに、ここでの立ち具合は異常。暗い列車内に稲妻が走り、車両内を高速で突き進む閃光、そして禰󠄀豆子が殺られる寸前にステップを踏み込んで登場する善逸。よく耳を澄ますと聞こえてくるアラビアン調のSEが意味もなくかっこいいし、「雷の呼吸・・・壱の型」ではなく「雷の呼吸・・・・・・・壱の型」ってちょっと溜める善逸が超クール!!! 無限列車編における善逸唯一のセールスポイントシーンなので、演出力が漫画とは比較にならないほど力が入ってたなあ。

アクション以外にも魂が震える見せ場が盛り沢山。書いているとキリがなくなりそうなので自粛するけど、個人的な推しのシーン2つ。まず1つ目は炭治郎が魘夢の強制昏倒睡眠・眼(まなこ)を喰らうシーン。3回目に喰らった時に炭治郎が「目覚めた瞬間に必ずどこかの鬼の目と視線がかちあう!」と叫ぶバックに流れる鋭いBGMが、事態の焦燥感を極限に強調しています。そしてもう1つは魘夢の最期を描いたワンシーン。ひたすらに続く魘夢の後悔を、儚くも美しい音楽で飾る悲壮感たっぷりの光景に涙腺を刺激させられます。あと、そこで挿入される上弦の鬼たちが映る一幕にも原作にはなかった演出で飾られているのがかっこ良すぎる。黒死牟から順番6人の鬼たちのシルエットが映っていく様子に「まだ見ぬ敵がこんなにもいるのか・・・!!」という潜在的なロマンと高揚感が掻き立てられてヨダレが出そう!!

Jing-Fu
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ラストパートに鬼殺隊の柱たちを登場させてファンを唸らせるところまで抜かりがなく、そういう意味でも「無限列車編」は映画として最高のまとまり方になっているのが分かりますね。

 

考察:なぜ炭次郎への感情移入が強い?

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

漫画を読んでいた時から思っていたんだけど、これを機に何故 炭次郎がこうも愛しい存在で、感情移入ができるキャラクターなのかを考えてみた。

瞳が優しいという外観的なイメージもあるけれど、多分根本は炭次郎の「喋り」にあるんじゃないかと思う。炭次郎って、とにかく喋るんですよね。実際に口から出る言葉はもちろん、むしろ心の声も頻繁に表に表示されている。しかも心の声=モノローグには「傷が深い、もうダメかもしれない」「手足が動かない」「すごくつらい」といったマイナスの想いが比較的多めに詰め込まれているのが印象的。本作でも炭次郎は列車内での攻防中や、深手を負いながら煉獄の闘いを見守る中で、いろいろな負の考えを巡らせているのが分かる。『ワンピース』の主人公ルフィは、戦闘中に弱気な発言をすることなんてまずないし、「彼は考える前に口に出す男だ」という尾田栄一郎 先生のポリシーのもと、長い冒険の中でルフィにはモノローグが一切使用されていないはずだ。ルフィと比べれば、明らかに気弱な部分の目立つ炭次郎だけど、その苦境の中で強い精神力を持ち直して行動に出し、活路を見出していく姿がたくましくもあったりする。弱気な思い、マイナス思考、プレッシャーは人間であれば誰しもが内に秘める感情の1つで、そんな人間の「弱い側面」を炭次郎が代弁しているからこそ、彼により親近感を湧かせ、強い感情移入を促すことになっているんじゃないですかね。

 

■鑑定結果

Jing-Fu
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原作エピソードを観ていても観ていなくても楽しめる、スクリーン映えするエピソードです! 鑑賞の際はハンカチをお忘れなく。

 

鑑定結果:オリハルコン映画(☆10)

 

■映画『鬼滅の刃 無限列車編』はどんな人におすすめ?

 

・鬼滅の刃が好きな人

・日本が誇るアニメの素晴らしさを堪能したい人

・映画を観て感情をたかぶらせたい人

 

■最後に

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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