みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。
今回鑑定をするのは『ハリー・ポッターと秘密の部屋』です。
先週に引き続き、大人気魔法ファンタジーシリーズの2作目が金曜ロードショーで放送されますね!
それでは早速鑑定していきましょう。
目次
■作品情報
・基本情報
TM & (C) 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.
■原題:Harry Potter And The Chamber Of Secrets
■発掘国/制作年:アメリカ/イギリス(2002)
■キャッチコピー
・監督、キャスト
■監督:クリス・コロンバス
■主要キャスト
ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ
ロン・ウィーズリー:ルパート・グリント
ハーマイオニー・グレンジャー:エマ・ワトソン
ダンブルドア:リチャード・ハリス
マクゴナガル:マギー・スミス
ハグリット:ロビー・コルトレーン
スネイプ:アラン・リックマン
ジニー:ボニー・ライト
ドラコ・マルフォイ:トム・フェルトン
ルシウス・マルフォイ:ジェイソン・アイザックス
ロックハート:ケネス・ブラナー
トム・リドル:クリスチャン・コールソン
・あらすじ
ホグワーツ魔術学校で1年生の生活を終えたハリー(ダニエル・ラドクリフ)は、夏休み期間として不本意ながらもダーズリー家に戻っていた。
ある日ハリーの前に屋敷しもべのドビー(トビー・ジョーンズ)が現れ、ホグワーツに戻ってはいけないという警告を告げられるが、ハリーは当然のように聞き入れようとはしない。
ドビーとの騒ぎでバーノン(リチャード・グリフィス)の怒りを買ったハリーは、部屋の窓に鉄格子を設置されて監禁されてしまうが、空飛ぶ魔法の車で駆け付けたロン(ルパート・グリント)によって救出され、ウィーズリー家に招かれる。
紆余曲折ありながらも、ホグワーツに戻ったハリーとロン、そしてハーマイオニー(エマ・ワトソン)は2年生として魔法授業の生活を再開させたのだが、ある日を境にマグル(非魔法族)出身者が立て続けに石にされる事件が発生し、、、。
■ざくっと感想
本作の鑑定結果は、、、
魔法ファンタジーの傑作『賢者の石』に続く、ハリー・ポッターシリーズの第2作目。
ホグワーツ魔法魔術学校の2年生となったハリーが、学園生活の中で新たに勃発した謎の事件に立ち向かう様子を描きます。
監督のクリス・コロンバスを始め、ハリーらの主要キャストのほとんどが前作からそのまま続投。
不思議な魅力に包まれた魔法の世界観はそのままに、物語を彩る新たなキャラクターたちの登場や明らかになる新事実の連続で、ますます『ハリー・ポッター』の世界の広がりを感じ、ワクワクがさらに加速します。
空飛ぶ車のチェイスやクィディッチでの熾烈なほうきデッドヒートなど、スリリングなアクションが増えているが、何より冒険心というかアドベンチャー要素がシリーズ中で最も色濃いため、世代を問わず男子が興奮しそうな作風であることは固い。
更に今回は気味の悪い非空想的な巨大モンスターも複数登場し、普段人が喰われて泣き叫ぶようなモンスター映画をゲラゲラ楽しんでる、管理人のようなボンクラの心をくすぐるような一面もあって個人的評価は高かったりする。
管理人は『炎のゴブレット』がシリーズ中で一番好きだけど、本作はその次にお気に入りの作品だったりします。
以下、ネタバレありの感想と考察になります。
作品を未見の方は鑑賞後の閲覧をおすすめします!
■関連作品について
他の『ハリー・ポッター』シリーズについても鑑定していますので、良かったらどうぞ☆
1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』
■感想と考察
・迫力の増したアクション・アドベンチャー
TM & (C) 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.
ハリーの出で立ちや人物関係など、基本的な土台となる部分は前作で既に説明されて出来上がっているからか、冒頭から終盤まで画で魅せるような、活劇色のあるアクションアドベンチャーで溢れているのが本作の良いところだ。
個人的に好きなアクションシーンをいくつか挙げていくんだけど、その中でも筆頭格が物語の序盤から登場するウィーズリー一家の愛車「空飛ぶ車」だ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』でもやってくれなかった「機関車と車のチェイス」という中々ハードなアクションを披露してくれ、前作以上に入りがキマっていた。
中盤ではクモの大群に負われながら悪路を走り続けるシーンもあり、「何かに追われる」という最もスリルを感じるアクションシーンを担っている空飛ぶ車の存在感はデカい。
チェイスアクションも良いがこの車、魔法によって感情を持っており、ドライバーを乱暴に投げ出して勝手に走り去っていった割にはピンチの際にサラッと駆け付けるツンデレの表情もみせるという、地味にキャラが仕上がっていたりもしてちょっぴり愛おしい。
もちろんこれは萌えポイントだ。
↑観よ、このバスター・キートンばりに体を張るハリーの勇姿を!!
次にクィディッチの試合シーン。
ハリーがシーカーとして立派に力量を発揮できるようになっているだけでなく、マルフォイがカネの力でスリザリンのシーカーになっているため、必然的に前作よりも試合の熱が高まっているのは一目瞭然だ。
いわゆる舞台の袖、クィディッチのコートの骨組み部分に入り込んだハリーとマルフォイが、暴れ球や障害物を避けつつ、なんと殴りつけるというフィジカルアタックの基礎まで見せる白熱のデッドヒートは、シリーズ史上最高峰の熱を帯びた試合運びだろう。
暴れ柳のシーンのスペクタクルも良かった。
ハリーとロンの乗る空飛ぶ車が、誤って暴れ柳の枝の上に不時着しちゃうんだけど、ここで眠りを妨害されたとしてブチギレた暴れ柳が、文字通り暴れ出す様子のパワーが凄い。
太っとい木の幹を渾身の力で車体に叩きつけ、鋭利な木の枝をガラスに突き刺し、そのあからさますぎる迫力は100%殺意が剥き出しにされていて思わずビビるほど。
通常の木とは異なる暴れ柳だからといって、外見は所詮ただの木であるため、何を考えているのかが分からない無感情スタイルが余計に恐ろしい。
ここでロンが座る運転席の窓ガラスだけが粉々に割れるんだけど、単に暴れ柳のアタックの強さを表しているだけでなく、後に繋がるちゃんとした前振りになっているのには感心した。
物語の終盤には、ハリーがグリフィンドールの剣を振り回して巨大ヘビのバジリスクに対抗するという、100円ショップで剣とか刀のおもちゃを求めるようなわんぱく小僧にとっては思わずうずくようなシーンもある。
・モンスターフリーク歓喜その① 巨大クモ
TM & (C) 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.
前作にも増して、本作には様々な魔法生物やモンスターが顔を揃えている。
屋敷しもべのドビーから始まり、暴れ柳、マンドレイクの苗、ピクシー妖精、不死鳥などなど、美麗~キモ可愛いまでより取り見取りの種族が登場することにより、画の楽しさを追求するだけでなく、『ハリー・ポッター』の世界観にさらなる奥行きが生まれた。
本作にはその中でも特に目を見張る存在が2匹いて、しかもそれらが正統派のモンスターであるため、普段モンスターパニック作品をひたすら漁っている連中が思わず歓喜しそう。
まず一匹目が、禁断の森の奥に住み着く、巨大クモのアラゴグである。
クモというだけでヒステリックに嫌悪感を示す人は多い中で、本作を観ていて急に画面に姿を現した巨大クモにビビった子供も多いだろうな(子供のハリーとロンよりは一回り以上大きいけど、後の『謎のプリンス』を観ると、人間の大人から見ればそこまで大きくないことが分かる。)。
アラゴグはアニマトロニクスで表現されているんだけど、全身を覆う体毛と湿った眼球の質感といい、人によっては観ているだけで不快になるぎこちない動きといい、その気持ち悪さは間違いなくAランク。
劇場公開時の同時期に、同ジャンルの『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』でも巨大クモのシェロブが登場していてそのCGによる迫力が素晴らしかったが、リアリティという点ではアニマトロにクスによるアラゴグの方が上だ。
しかもハリーに秘密の部屋のヒントを与える重要な役どころなのかと思いきや、実は最初からハリーとロンをただの肉=エサだとしか思っていなかったという、いたいけな子供心に絶望感を刺してくる爆弾発言がそこそこエグい。
おまけにアラゴグは子だくさんで、画面を埋め尽くす無数の小型サイズクモが隊列をなしてハリーたちを追ってくるという、プチ『スパイダー・パニック』まで披露してくれるのが嬉しいサービス。
これでハリーとロンがクモの糸で絡み取られるサドなシーンがあればクモ映画としては満点だったんだけど、ふと冷静に考え直すとこれはクモ映画じゃないし、子供相手にそれやっちゃうともはや変態映画だね。
クリス・コロンバス監督にはそんな趣味はないようで安心した。
モンスターパニックの界隈でクモをテーマに扱う作品って意外と多く、その人気ぶりを伺うことができるけど、所詮は低俗な作品がほとんどで、本作のような気色の悪い質感にこだわっているものはほんの一掴みだ。
だからこそ、本作のようなハリウッドの超大作で描かれるクモは抜群に質感と存在感が違う。
ようするに最終的にモノを言うのは「資金力」ということね。
・モンスターフリーク歓喜その② 巨大ヘビ
TM & (C) 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights (C) J.K.R.
終盤、秘密の部屋にたどり着いたハリーを待ち受けていたのは、トム・リドルの操る巨大ヘビのバジリスク。
15メートルもある巨大な体を優雅に動かして移動し、獰猛な攻撃力、毒性というオプション付きの牙をちらつかせ、その目を直視すると問答無用で死ぬ(水の反射などで間接的に見ると石化する)というTHE・チート能力を持ったバジリスクの強さ、そしてズッシリとした威圧感と存在感は、フリーク勢の心を一気に奪い去ってしまった。
だって男って爬虫類図鑑大好きだもんねえ、フリークじゃなくても興奮は必至。
何より秀逸なのが、バジリスクのそのデザインだ。
普通ヘビと言えば、頭部は逆三角というか、シュッとしたスタイリッシュな骨格をイメージするが多いと思うけど、バジリスクの頭部並びに体表は非常にゴツゴツした硬派で、突起の生えた後頭部からはヘビというよりもドラゴンを彷彿とさせる、スタン・ウィンストン御大顔負けのセンスの良さが光っている。
ヘビとドラゴンを融合させたようなバジリスクは、通常のモンスター映画のようにただ単にヘビを巨大化させただけではなく、しっかりとファンタジーの世界に生きるヘビとして君臨しているのがたまらない。
満を持して登場したバジリスクの迫力も凄く、目を失い聴力のみで行動をするバジリスクとハリーの駆け引きは緊張感MAXだし、ハリーとバジリスクの息を呑む最終決戦は、ファンタジーアドベンチャーの最後を締めくくるにはこの上ない贅沢すぎるハイライトになってて嬉しい。
・クラッブとゴイル、良かったね
ハリーとロンがマルフォイから秘密の部屋の過去についてを聞き出すために選んだ策は、「ポリジュース薬」という変身薬を飲んで、マルフォイの友人 兼 手下 兼 用心棒みたいなクラッブとゴイルに化けるというパンチの効いた作戦だった。
クラッブとゴイルはマルフォイの腰巾着のようないじめっ子コンビとしてシリーズ中には度々登場しているが、くさってもマルフォイの金魚のフンなので、セリフやこれといった目立った行動はほとんどない。
図体だけデカくてノータリンという、ジャイアンのようないじめっ子のテンプレキャラの2人だが、ハリーとロンが彼らに化けるというストーリー上、画面に映る滞空時間が他作品よりも長い。
2人を演じたジェイミー・ヴィレットとジョシュア・ハードマンにとっては、『賢者の石』でもそんなに目立っていなかったから、自分たちが画面の中心になるまたとないチャンス!
外見はクラッブとゴイルだが内面はハリーとロンという、どこかおどおどした様子を見事に演じ切った。
2人が大きく注目されるシーンは先にも後にもこの場面のみなので、モブながらも大きい見せ場が用意されてて良かったね~。
クラッブ役のジェイミー・ウェイレットがその後いろいろやらかして逮捕されまくって、シリーズ皆勤賞を果たせなくなるのはまだ先の話・・・。
■日本がらみ
冒頭のダーズリー家での一幕。
ダーズリー家にメイソン夫妻という人物の来客があり、バーノンたちが彼らをもてなしている最中はハリーは2階で身を潜めるよう強要されている。
そこにドビーが現れて騒ぎを起こし、たまらず2階に上がってきたバーノンがハリーを叱る際に、
「日本人ゴルファーのジョークが台無しだ!」と発言している(字幕には翻訳されてないけど)。
これは管理人の個人的な体験だけど、大学生の頃に留学した際、スイス人の一人から「日本人はビジネスにおいてゴルフを利用して商談を進めるんでしょ?」という問いかけを受けたことがある。
今の会社に入って初めてゴルフをプレイして、ゴルフは紳士的な節度を学ぶためのスポーツだということを知ったんだけど、ヨーロッパ、というか外国の人は日本人がゴルフを仕事上のおべっかに利用しているというイメージを持っているらしい。
バーノンがどんなジョークを用意していたのかは分らんが、ゴルフ中にペコペコする日本人の滑稽な姿を笑い話にでもしたかったんだろうか。
■鑑定結果
手に汗握るアクションアドベンチャー要素に巨大モンスターの登場と、前作よりも男子が興奮するポイントが多く詰め込まれていた印象でした。
となります!!
それでは今回の鑑定はここまで。
またお会いしましょう!
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