【ネタバレ/感想】映画『ドント・ブリーズ』の鑑定【ラストは? 盲目の老人の正体は?】

ホラー
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Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのは『ドント・ブリーズ』です。

舐めてた盲目ジジイが実はスーパー盲目キラーだった!

とある一軒家を舞台に、強盗に押し入ったチンピラ3人が住人の盲目ジジイの返り討ちに遭う恐怖の一夜を描いたホラー作品。

音を立てればどこにでも駆けつけて殺しにかかってくる盲目ジジイの圧迫感が恐ろしく、新感覚のサイコパス・スリラーとして楽しめます。

そんな『ドント・ブリーズ』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

盲目ジジイの真の目的はトリハダもの・・・!?

 

 

■『ドント・ブリーズ』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

映画 『ドント・ブリーズ』 予告

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■あらすじ

アメリカのデトロイト州の廃れた町。不良少女のロッキー(ジェーン・レヴィ)は、幼い妹とともにゴーストタウンと化していく町からカリフォルニアに逃げようと夢を抱いており、彼氏のマネー(ダニエル・ソヴァット)と友人のアレックス(ディラン・ミネット)と共に空き巣を繰り返していたが、逃走資金は中々貯まらなかった。ある日マネーから、巨額の金が保管されているという盲目の老人宅への強盗話を持ちかけられたロッキーは、逃走資金を一気に潤そうとこの話に乗り、アレックスも合流して老人宅に向かうのだが・・・。

 

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■原題:Don’t Breathe

■発掘国/制作年:アメリカ(2016)

■上映時間:88分

■キャッチコピー:この家から生きて脱出したければ、息をするな・・・

■監督:フェデ・アルバレス

■主要キャスト

ロッキー:ジェーン・レヴィ

アレックス:ディラン・ミネット

マネー:ダニエル・ソヴァット

盲目の老人:スティーブン・ラング

 

■『ドント・ブリーズ』のネタバレ感想と考察

①舐めてた盲目ジジイが実はスーパー盲目キラーだった!

②色んな意味で戦慄の後半戦

③ハマり役、スティーブン・ラング

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:舐めてた盲目ジジイが実はスーパー盲目キラーだった!

盲目最強ジジイが通りま〜す。

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いわゆる「舐めてた相手が実は・・・」系のサイコパス・ホラー作品で、盲目ジジイだと舐めて強盗に押し入ったチンピラ3人組が想像を絶する恐怖に襲われるというストーリー。そう、目が見えない相手が本当に強いのかと観ているこちらも気を抜いて画面を眺めているんだけど、このジジイ、エクスペンダブルズ級に強い! 目が見えずとも研ぎ澄まされた聴覚、嗅覚、気配、そして長年住み慣れた家の構造を熟知した手際の良い行動力を武器に、どんどんチンピラ達を追い詰めていく恐怖! 視覚以外が最強、つまり少しでも音を立てようものなら退役軍人仕込みの五感銃撃と屈強なムキムキアームから繰り出されるパンチが飛んでくるというわけ。おまけに殺しにも一切の躊躇なし。『ドント・ブリーズ』、すなわち呼吸音を出すのも命懸けな緊張感は中々のもので、雰囲気は『クワイエット・プレイス』と似通ったものがあるが、こちらは架空のモンスターではなくそこら辺にいそうな人間が相手のため、リアルな薄気味悪さはこちらの方が強めだ。劇中では研ぎ澄まされた視覚以外の五感と地の利を生かして徘徊する盲目ジジイと、相手の盲目の隙を突きながらなんとか逃げ続けるチンピラたちの、息をつかせぬマウントの奪い合いと駆け引きが最大の見所となります。

暗闇からヌルっと登場して相手を萎縮させる精神的な威圧感と物理的な強攻撃のコンボが過剰な恐怖を誘う、パワータイプの座頭市ジジイ。チンピラどもが逃げ惑う地下室のシーンでは、ブレーカーを落として暗闇空間を作り出す。チンピラたちは視覚を奪われようが盲目ジジイにはそんなこと関係なく、むしろ通路の構造を体で覚えているジジイが形成逆転をしている巧みな戦法が面白かった。

Jing-Fu
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盲目というキャラ設定をしっかりと意識したパニックシーンであることはもちろんだけど、盲目をハンデとせずむしろ武器にしてしまうジジイの全力プレーは、ある意味見習わなくてはいけないアスリート精神なのかもしれませんね〜。

 

リメイク版『死霊のはらわた』フェデ・アルバレス監督と、ホラー映画界の老舗であるサム・ライミが立ち上げたゴースト・ハウス・ピクチャーズが制作に携わってることもあり、ホラー映画としては手堅い面白さ。1時間半未満とかなりコンパクトな上映時間ながらも、狭い家屋の中を余すことなく利用したステージ構成とストーリー仕立て、凶暴な犬や施錠された扉の数々などといったスリルを盛り上げるオプションなども揃っており、無駄がなくテンポの良いホラー作品になってます!

Jing-Fu
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ラストスパートでは決着が着いたと思わせておいて思わぬドンデン返しが連続したりと、最後まで目が離せません。

 

ネタバレ②:色んな意味で戦慄の後半戦

家の地下室にあったものとは・・・。

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いくらサイコパス・ホラーだとはいえ、この盲目ジジイは自宅に強盗に押し入られたわけで、自己防衛をしているだけで気の毒になぁ・・・。ただのチンピラどもへの天罰やんか〜。

・・・と、途中までどことなく盲目ジジイに同情を寄せていた気持ちが、後半から一気に消し飛ぶ。序盤でサラッと触れられていた「過去、とある女性が盲目ジジイの幼い娘を車ではねて殺した」「この一件は女性からの莫大な示談金で幕を下ろした」「娘のホームビデオ」などの前情報が何気に伏線として作用してきて、なんとこの盲目ジジイが自宅の地下で娘を殺した女性を監禁していたことが判明するのだ。しかも監禁の理由が純粋な恨みではなく、「この女性に自分の新しい子供を産ませる」という狂気じみた目的だったのだ! 劇中のドタバタでこの女性は事故死してしまい、今度はチンピラのロッキーがこの毒牙にかかるのだ。レイプはされないものの、盲目ジジイは冷蔵庫の中に自分の精液を厳重に保管していて(しかもめっちゃ濃いし、髪の毛まで浮いてて・・・ゲゲッ!!)、コイツをスポイドで取ってロッキーの・・・。書くだけでもおぞましい奇行というか、思わずポップコーンを取る動きが止まるし、女性なら確実にドン引きすることになるだろう。やっぱり本作は戦慄のサイコパス・ホラーで間違いはなかったのね。

Jing-Fu
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ピュアなカップルが「ねえねえ今夜このホラー映画観ようよ〜♡」な〜んてレンタルでもしてくると、血の気が引いて気まずくなるのが目に見えますね〜笑

 

ネタバレ③:ハマり役、スティーブン・ラング

見えなくても、最強。

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新たなサイコパスとして君臨した盲目ジジイを演じるのはスティーブン・ラング『アバター』の悪役、マイルズ大佐が有名どころじゃないだろうか。本作の撮影時点で既に還暦を超えているものの、老いを感じさせない筋骨隆々な体付きには驚かされるし、退役軍人という役柄も納得のナイスキャスティング。特に彫刻のような腕の逞しさが見事で、チンピラの首に巻きつく時の圧迫感が恐ろしい。強面なので、生気が漂わない白眼で無表情のまま暗闇から現れたり、フンフン鼻息を荒げながらこちらに突進してくるプレッシャーもホラー向きのインパクトに満ちている。

手探りの盲目演技や盲目立ち回りなど、目が見えていないことを体現した役作りも素晴らしいが、実は人間臭い演技も良かったりする。加害者を監禁して自分の子を孕ませるというガイキチな役ながらも、亡くなった自分の娘を想うあまり涙を流したり、不条理ばかりのこの世に対して「神がいないと知れば、人はなんだってできる」という自己哲学を述べたり、自分なりの正義を掲げる際に密かに漂う哀愁が何とも言えない味付けになってるんだよな〜。盲目ジジイが単なるサイコパスではなく、ありふれた人間らしい心をも持ち合わせた特殊なキャラクターであるとして、スティーブン・ラングのキャリアを代表する魅力的(趣味は悪いが)な役になってるでしょうね。

Jing-Fu
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個人的にはドルフ・ラングレンあたりでもハマりそうだと思ってます。

■鑑定結果

Jing-Fu
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盲目の最強サイコパスの脅威と閉鎖空間が上手く調和した、シンプルながらも真新しさを感じるホラーの意欲作です。

 

鑑定結果:ダイヤモンド映画(☆7)

 

 

■映画『ドント・ブリーズ』はどんな人におすすめ?

 

・サイコパス・ホラーが好きな人

・「舐めてた相手が実は・・・」系の映画が好きな人

・サクッとホラー映画を楽しみたい人

 

 

■最後に

続編の『ドント・ブリーズ2』の鑑定はコチラ☆

 

「舐めてた相手が実は・・・」な他の作品はコチラ☆

『Mr.ノーバディ』

 

『悪人伝』

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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コメント

  1. 岩石入道 より:

    どうもこんにちは。
    ドンブリ2、楽しみですね(私の地元では上映されませんが)
    あれだけ生理的に気持ち悪いところを見せつけてきた盲目ジジイが今度は主役ってのが掟破りすぎて…
    確かにドルフ・ラングレンもたまにはこういう役をやってくれたら面白そうだし評価も上がりそうです。そう考えるとイコ・ウワイスみたいな凄腕格闘家が全力で殴り殺しに来るホラー映画とかあったら面白いかもしれませんね。

    • Jing-FuJing-Fu より:

      岩石さんコメントありがとうございます!
      盲目ジジイ、2では主役に昇格してるんですね。
      アンチヒーローみたいなもんでしょうか笑
      本格派アクションスターが脅威のホラー映画ってほぼ皆無だと思うので、穴場ジャンルになりそうですね!

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