【ネタバレ/感想】映画『地獄の花園』の鑑定【豪華キャストによるOLアクション】

コメディ
(C)2021「地獄の花園」製作委員会

 

Jing-Fu
Jing-Fu

みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのは『地獄の花園』です。

お笑いタレントとしてマルチな才能を生み出し続けるバカリズムが脚本を勤めた、日本の企業に務めるOLたちの仁義なき派閥争いを描くコメディアクション作品。

出演陣も豪華で、永野芽郁ちゃん広瀬アリスも、みんな体を張ったアクションに挑戦してます!!

そんな『地獄の花園』のネタバレを明かしながら、感想と考察を鑑定していきますね。

ジャッキー・チェン作品からのインスパイアもあり・・・?

■『ダウンレンジ』のあらすじと基本情報

まずは予告編をどうぞ☆

映画『地獄の花園』本予告 2021年5月21日(金)全国公開

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

 

■あらすじ

ごく普通のOL生活をおくる田中直子(永野芽郁)。しかしそんなOLの世界の裏側では、社内の覇権を握ろうと複数の派閥が争っており、OLたちが喧嘩に明け暮れる毎日が続いていた。カタギのOLとしてそちらの世界とは距離を置いていた直子だったが、ある日、かつてカリスマヤンキーとして名を馳せた北条蘭(広瀬アリス)が中途採用で入社したことにより社内の状況が一変する。直子はあることがきっかけで、次々と各派閥のボスを締め上げていく蘭と仲を深めることになるのだが・・・。

 

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

 

■発掘国/制作年:日本(2021)

■上映時間:102分

■キャッチコピー:地上最強のOLに成り上がれ!

■監督:関和亮

■脚本:バカリズム

■主要キャスト

田中直子:永野芽郁

北条蘭:広瀬アリス

安藤朱里:菜々緒

佐竹紫織:川栄李奈

神田悦子:大島美幸

進藤楓:ファーストサマーウイカ

赤城涼子:遠藤憲一

七瀬小夜:室井滋

鬼丸麗奈:小池栄子

 

■『地獄の花園』のネタバレ感想と考察

 

①斬新な世界観で繰り広げられる、OLたちの仁義なき闘い

②個性が過ぎるOLたち

③オプションがかっこいいアクションシーン

④永野芽郁ちゃんのボマイエ

⑤広瀬アリスの喧嘩殺法

⑥永野芽郁VS広瀬アリス

それでは鑑定していきましょう!

 

ネタバレ①:斬新な世界観で繰り広げられる、OLたちの仁義なき闘い

 

カタギのOL生活と派閥争いのギャップがユーモラス。

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

OLたちによる社内と他社を交えた熾烈な派閥争い。耳にしただけで興味を引き立てられるその設定と世界観だけで、既に他作品と差を開いて勝利を確定させている作品。作風としてはヤンキー系の学園映画や漫画の王道をなぞっており、登場人物をヤンキー学生からヤンキーOLに、舞台を学校から会社に変えただけの簡単な改変だが、そこがいい。OL女子たちがヤンキー演技でオラついたりシバきあったりする光景はなんとも滑稽だし、様々な組織で構築された会社と社会が舞台ということで、派閥争いという組織的イベントのインパクトがより引き立っている気がする。設定だけ聞いてるとかなりシリアスな感じがするけど、そこは安心のバカリズム脚本、9割型お笑い要素の入ったキレのいいユーモアで常に笑いを忘れさせません。ベタベタなヤンキーものの展開やセリフが続くが、作品自体がそれらに対して完全に割り切っていて、メタ発言が多い点も笑えるね。世界観もキャラも物語も、ツッコミどころが多くてかなりのぶっ飛び具合だけど、ここはシートにどっぷりと身を落とし、目の前に広がるバカリズムワールドに身を任せるのが正攻法です。

Jing-Fu
Jing-Fu

ヤンキー作品は数あれど、設定をスケバンではなく社会の歯車であるOLたちに置き換える、バカリズムの着眼点はやっぱり一味違いますな〜。

 

ネタバレ②:個性が過ぎるOLたち

 

川栄李奈ちゃんも可愛い。親方は貫禄が凄い。

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

斬新な世界観と共鳴するかのように、登場するOLたちもめちゃくちゃ個性的で奇抜、彼女たちの言動を観ているだけで常に笑っていられるほどだ。社会の歯車となってそれなりの責任を背負って働いているはずのに、刺激的な刺繍の入った特攻服といかつい髪型で身を固めて社内を闊歩するOLたち。しかも派閥や会社ごとに身なりや戦闘スタイルの特徴などの文化が大きく異なっているのも芸が細かい。それぞれのOLにセンスの良いあだ名やバックストーリー、そして奇抜な見せ場を用意したりと、登場キャラが多い中でもよくまとめられて誰も潰れていなかった。仕事よりも喧嘩に明け暮れるOLたちって、完全に就業規則アウトな気がするし、あれでどうやって雇用と就労が成り立っているのか理解が及ばないが、何しろ画面に映る全ての画が強すぎて、細かいことを気にしてる余裕がないほど圧倒されてしまうのよね 笑

永野芽郁ちゃん広瀬アリスなどといった、この世の汚れ、低俗、下品さが似合いそうもない美人たちに「うっせえ!」とか「ぶっ殺す!」とか「寝言こいてんじゃねえ!」とか、横暴なワードをマシンガントークさせる技量がすごい。美人女優たちはそのいかつい発言がギャップとして効いていて妙な魅力になっていたし、某TV番組で親方と呼ばれている森三中の大島美幸は、他よりも貫禄と圧力が板についていて生涯のハマり役なんじゃないだろうか 笑 エンケンさん率いる「男なのにOLたち」は・・・、失笑で 笑笑 個人的には、登場時間は僅かだったものの、キレのある関西弁でオラつくファーストサマーウイカのキャラが心に刺さったかな。彼女、女優としても声優としてももっと評価されるべきだと思うんだけどな〜。

Jing-Fu
Jing-Fu

予告編でも流れてた永野芽郁ちゃんの「ええええええ〜!?」の表情も、バカっぽくて最高に微笑ましかったなぁ。

 

ネタバレ③:オプションがかっこいいアクションシーン

もっとくだらないコメディ劇に終始しているかと思いきや、仁義なき派閥争いがテーマということもあり、管理人の予想外にアクションシーンが多めに用意されていました。これは嬉しい誤算。派閥のボス同士による勢力図改築のためのタイマン勝負、各派閥の勢力同士がぶつかり合う大合戦と、いずれもかなりの見応えだった。何故なら、いずれの格闘アクションシーンにも衝撃波や画面の揺れといった映像効果がふんだんに起用されているからだ。これらによってパンチやキックなどの技の威力を強く、バトル漫画風に演出することに成功している。やりすぎな世界観にはこれがピッタリだ。よく目を凝らすと所々に演者の動きがちょっと微妙に感じるところもあるんだけど、そこは上記の映像効果も含めて上手いこと編集されており、よほど目が肥えていなければさほど気になるレベルではない。

Jing-Fu
Jing-Fu

アクション映画においては、演者は本当に強い必要はなく、強く見えるようにアクションをこなすことが重要なのだ。

1対多数の乱戦シーンでは、『キングスマン』シリーズや『アトミック・ブロンド』などでも見受けられた擬似ワンカット(人の背中などで画面が覆われた一瞬にカットを変えている)による長回しが見ものになっている。しかも漫画的なぶっ飛んだ技と動きが多いので、これまでの擬似ワンカットアクションとは一味違う迫力に仕上がっていた。あと、長回しシーンも含めて、中心人物を追うカメラが中々面白い動きをしてたんですよね〜。気になって考察してみたら、本作の監督である関和亮監督って、Perfumeや星野源などといった名だたる歌手たちにMVを手がけてきた実績がある人なんですね。勝手なイメージなんだけど、MVってなんというか、丸みを帯びた躍動感ある映像表現が特徴な気がするので、本作のアクション中のカメラワークにもその経験が活きてたんじゃないでしょうか。
Jing-Fu
Jing-Fu

ちなみに本作のスタントコーディネーターは、『ザ・ファブル』『ミスミソウ』などでアクション監督を務めていた富田稔氏です。

 

ネタバレ④:永野芽郁ちゃんのボマイエ

 

これ、アクションスターの目つきや・・・。

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

蹴っ飛ばしたら折れちゃいそうな華奢な体つきなのに、芽郁ちゃんは殴って蹴って、アクションに力を入れてましたね〜。てっきりカタギのOLとして周りのヤンキーOLに揉まれて強くなっていくのかと思いきや、中盤でなんの前振りも伏線もなく彼女が「最強」という事実が発覚し、そこから怒涛の無双劇にシフトするのよね。でもそんな横着さは嫌いじゃない。芽郁ちゃんってアクション系イメージがほとんどなかったので、彼女の本格的なアクションを目の当たりにしたのは今回が初めて。でも前にTVドラマの『3年A組』を観ていた時に、芽郁ちゃんが1話目からトニー・ジャーばりのボマイエを披露して面を食らったことがあったんだけど、それを狙っていたかのように、本作では更に進化したジャンピングボマイエ(ワイヤーアクション)を見せつけるのよね。トニー・ジャーも驚くわ。いつもの可愛らしい表情からは想像もできないクールで精悍な顔つき、エンケンさんのエルボーを止めて浮かべる不敵な笑い、口に溜まった血を吐き出す仕草など、アクション中の佇まいも威風堂々、サマになってた!

Jing-Fu
Jing-Fu

彼女にその気があるか知らないけど、今後も是非アクション作品に参加してほしい!

 

ネタバレ⑤:広瀬アリスの気合いの喧嘩殺法

 

いつか是非、ドニーさんと共演を!

(C)2021「地獄の花園」製作委員会

ザコを寄せ付けない、卓越した腕っぷしを持つ中途採用OLを演じた広瀬アリスも、全身全霊でアクション頑張ってましたね〜。『絶叫学級』の時もそうだったけど、広瀬アリスは目力が強いので、こういう凄みのある役柄がよく似合う。本作における彼女はドニー・イェンばりの喧嘩殺法が特徴で、ドロップキックにローリングソバットにスープレックスと、気合い一筋の豪快な技が連続してウットリ。ローリングソバットは相手のかなり下部を狙っていたのが印象的で、あんなに打点の低いローリングソバットを観たのは『クライムキーパー 香港捜査官』ドニーさん以来じゃないだろうか。

終盤には、日本最初のOLと言われる七瀬小夜役の室井滋との修行シーンがあるんだけど、これがまた古き良き香港映画というか、ジャッキー・チェン『酔拳』『蛇拳』からの影響が色濃い。どう見ても弱そうな師匠の七瀬小夜が実は強いという設定、電話応対やコピーなどOLならではのアイテムを利用して、本当に強くなるのかがわからない奇想天外な修行科目の数々、管理人みたいに好きな人はたまらないでしょうね。ちなみにここで広瀬アリスは、ハンドバックを体の周りでヌンチャクのように振り回し、「アチョ〜!!」と身構えるお約束のブルース・リーオマージュもやってくれます。

Jing-Fu
Jing-Fu

しかも室井滋演じる七瀬小夜が、永野芽郁ちゃん演じる田中直子の祖母だったとは・・・。劇中にも語られていた通り、全てはDNAというわけか。

 

ネタバレ⑥:永野芽郁VS広瀬アリス

地上最強のOLを決める、かつての友人2人が拳を交える緊迫したラストバトル。そこには美女同士の柔らかさや優しさの欠片もなく、エフェクトの効いた泥臭い殴り合いと鬼ごっこがひたすら続く。冒頭からちょこちょこ画面に映っていた屋上のスプリンクラーが実は伏線になっていて、ここにきてアクションの美しさを引き立たせるオプションになっていたのが素晴らしかった。ラストバトルに相応しいバトルシーンだったけど、強いていうのであれば、せっかくOLという設定になっているのだから、せめて最後だけでもその設定をアクション中にも反映してほしかったかな。闘いの場が社員で溢れるオフィスに突入するくらいのヤンチャはやっちゃっても良かったんじゃないだろうか。そこで電話機を取って相手を絡めたり、コピー機に相手の顔を押し付けて変顔が出力されたり、お茶運びのお盆でチャンバラをやったりと、アイデアを出せば枚挙にいとまがない。コメディ調だからジャッキースタイルのアイデアも良く活きただろうに。

Jing-Fu
Jing-Fu

ちょっと贅沢な願望かな?

 

■鑑定結果

 

Jing-Fu
Jing-Fu

バカリズムプレゼンツによる唯一無二の世界観とエネルギッシュなキャラクターたちに笑いが止まらないが、それ以上にアクションシーンの見応えが凄かったので驚きました!

鑑定結果:エメラルド映画(☆8)

 

 

■映画『地獄の花園』はどんな人におすすめ?

 

・仁義なきバトル映画を観たい人

・美人女優たちがオラつきあう様子を観たい人

・バカリズムの脚本に興味がある人

 

■最後に

永野芽郁ちゃんのボマイエに惚れた人は、本格アクションスターのトニー・ジャーが放つ、ボマイエをはじめとするムエタイアクション映画をお勧めします!

 

トニー・ジャーとは?

 

『マッハ!』

 

『トム・ヤム・クン!』

 

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

よろしければシェアをしていただけると嬉しいです!↓↓

コメント

タイトルとURLをコピーしました