【ネタバレ/感想/考察】『るろうに剣心 伝説の最期編』の鑑定【アクションシーンを解説してみました】

アクション
(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

 

Jing-Fu
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みなさんこんにちは! 管理人のJing-Fuです。

 

今回鑑定をするのは『るろうに剣心 伝説の最期編』です。

今回もアクションシーンを中心に鑑定をしていきます!

■作品情報

・基本情報

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

■英題:RUROUNI KENSHIN The Legend Ends

■発掘国/制作年:日本(2014)

■キャッチコピー

未来のために。

 

・監督、キャスト

■監督:大友啓史

■アクション監督:谷垣健治

 

■主要キャスト

緋村剣心:佐藤健

神谷薫:武井咲

高荷恵:蒼井優

相良左之助:青木崇高

明神弥彦:大八木凱斗

瀬田宗次郎:神木隆之介

巻町操:土屋太鳳

駒形由美:高橋メアリージュン

佐渡島方治:滝藤賢一

四乃森蒼紫:伊勢谷友介

伊藤博文:小澤征悦

翁(柏崎念至):田中泯

比古清十郎:福山雅治

斉藤一:江口洋介

志々雄真実:藤原竜也

 

・あらすじ

薫(武井咲)を救うために、志々雄真実(藤原竜也)の軍艦「煉獄」から荒れる海に飛び込んだ剣心(佐藤健)。流れ着いた浜で剣心を発見し、自宅へと運んだのは、剣心の師匠である比古清十郎(福山雅治)であった。一方、日本政府を絶対的な軍事力で脅す位置に君臨した志々雄は、剣心を見つけ出すために日本政府を介して剣心を指名手配にする。比古の自宅で目を覚ました剣心は、志々雄の進撃を止めるために、比古に飛天御剣流の奥義の伝授を願い出る。「今の自分に欠けたものを理解しないと、この奥義を習得することはできない」と比古に告げられ、簡単にあしらわれて葛藤する剣心だが・・・。

 

■ざくっと感想

Jing-Fu
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本作の鑑定結果は、、、

鑑定結果オリハルコン映画(☆10)!!

 

前作の『京都大火編』と同時撮影が敢行され、2部作構成の後編となるのが本作です。そのタイトル通り、一旦はシリーズの完結編を担う集大成的作品で、ドラマもアクションも盛り上がりは最高潮!日本が誇る剣劇アクションは衰えを知らず、新たな動き、新たな対戦構図、原作キャラ夢の対戦カードなど、目の肥えたファンを唸らせるエンタメアクションが目白押しになってます。

ラストに控える空前絶後の4対1のバトルシーンは、100年先を通り越して後世に語られ続けていくであろう、まさしくタイトル通りの「伝説」的なアクションになっています。そのあまりにも卓越した熱量と怒涛の迫力は、観る者に過去に経験したことのないトリハダを与えてくれること間違いなし!

 

1作目と2作目のアクションについても解説しています☆

『るろうに剣心』

 

 

『るろうに剣心 京都大火編』

 

以下、ネタバレありの感想と考察になります。

作品を未見の方は鑑賞後の閲覧をおすすめします!


 

 

 

 

 

 

 

 

■感想と考察

・サシの中ボス戦の連続

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

一旦はここで物語の幕を閉じることになる、シリーズ最終章を飾るにふさわしいアクションクオリティの高さは、もはや管理人ごときが褒めちぎる必要がないほど至高。まあ、褒めちぎるんですけどね 笑 前後編の後編ということもあり、最初からすでに物語がデキ上がっているため、序盤からストーリー展開もアクションもこれまで以上にシリアス。

そんな中で、本作ではキャラクター同士で衝突する1対1の構図が多く、どちらかと言えば無双アクションの印象が強かった前作までとは、アクションスタイルの毛色が多少なり変わっている。それはそれで決して悪いことではなく、むしろ前作までとの良い差別化が図れているし、何より原作屈指の名キャラクターたちが剣を交える勝負が連続するので、原作ファンにとってはたまらない見せ場の数々となっているんじゃないだろうか。強いて物足りなかった点を挙げるとすれば、土屋太鳳ちゃんの格闘アクションをおあずけされてしまったことくらいかな。まあストーリーの流れ上、しょうがないことなんだけどね。

 

・佐藤健VS福山雅治

この雨と泥の演出、実は・・・。

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

剣心と比古清十郎、すなわち師匠と弟子の対決から幕を開く本作。師弟同士の稽古や対決と言えば往年の香港カンフー映画のセオリーだけど、剣心が岩を背負いながら腕立て伏せをしたり、逆さ吊りの状態で腹筋をしたり、その途中でしれっとズルをするようなキテレツ修行では決してなく、軽快さとはかけ離れた、重たい雰囲気のスパルタな刀合わせが展開。ここでは剣心が奥義を習得するために自分に欠けている物を探るというテーマが盛り込まれていて、雨と泥、そして絶対的な比古清十郎の強さを効果的に用いることにより、剣心の「焦燥感」と「恐怖」という内面を見事に引き立てている。なんでも当初は雨の中でのアクションなんて予定になかったらしいのだが、撮影中に降り出した雨が一向に降り止まず、「巻きでいきたいから、ここは一つ雨の中で戦うシーンを追加しやしょう」みたいな感じで急遽作り上げたシーンなのだとか。

Jing-Fu
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まるで香港映画のような即興性が、結果的に味わい深い画を作り出していたんですね〜。

 

剣心が奥義習得のためには「自分の命の重さ」「生きようとする意思」が必要だと気が付く稽古シーンは、直前までのシーンと打って変わって朝の静かな竹林が舞台となる。一見明るく落ち着いたように見えるステージだが、そのかえって強まる静けさと淡い色に変色してハゲた竹の表面を観ていると、まるで剣心が心の中で孤独に陥り、暗中模索にもがいて行く先を削がれている様子が表現されているかのように感じましたね。

福山雅治も流石の大物オーラで、木の棒や刀を握りしめて身構える姿がこれでもかと言うくらい様になっている。「目」がね、そこらへんの俳優とはもう明らかに違うのよね。目だけで演技をしているのが、まさに素人目で観てても分かる。ブルース・リーのような妙な雄叫びをあげてフロントキックを繰り出したり、これまたブルース・リーのように剣心を挑発する仕草など、ドSな佇まいが印象的だった。

前作のラスト、剣心の師匠である比古清十郎を演じたのが福山雅治だというサプライズは、公開までその情報が一切伏せられていたこともあって仰天したなぁ。これは完全に余談だけど、比古清十郎は原作では美男子系イケメンで剣心よりも年上の師匠というキャラで、美男子の部類とはまた違うイケメンタイプの福山雅治のキャスティングは、実は一部ファンの間でも意見が割れているんだとか。ふと、イケメン・佐藤健より年上・知名度・アクションができるの4拍子を揃えて比古清十郎になりきれるのは、個人的には長瀬智也岡田准一かな〜と思った。特に谷垣さんに料理される岡田准一というのは観てみたかったけど、やはりその2人をも超えるネームバリューとキャリアを持ち、女子をキャーキャー言わせることができる福山雅治が起用されたのはごく自然的なことか。

Jing-Fu
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なにしろ龍馬だからね〜。ちなみに佐藤健福山雅治は、『龍馬伝』で共演済み。

 

・佐藤健VS伊勢谷友介

執念的な鋭い目つきが良いね〜、伊勢谷友介。まだ決めてないのに・・・

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

前作では実現しなかった、剣心と隠密御庭番衆の御頭である四乃森蒼紫の決戦。2人の闘いのステージは「狭さ」がコンセプトになっていて、石垣に挟まれた小道と木の生えた山道と、とにかく刀を振りづらそうな環境でのアクションに終始している。二刀流で攻める四乃森蒼紫と一刀流で受ける剣心。手数の違いは明白だが、素早い身のこなしで距離を取りつつ、相手の隙をついて応戦する剣心の立ち回りが見ものだ。

剣心は石垣の側面を例の『カリオストロの城』走りをやったり、木々の間をジグザグに小刻みドリフトしたりと、剣心というキャラクターの持ち味を活かしつつ、狭い空間ながらもアクションの画を地味にさせない派手な動きがあって素晴らしい。特に真新しく感じたのは、四乃森蒼紫の連撃を、後ろにのけぞって高速後退りしながら避ける剣心のアクション。『シャンハイナイト』の図書室シーンでジャッキーがハシゴを掴みながら見せたような動きだ。メイキングを観てると、佐藤健がワイヤーに吊られて横倒しになった独特な体制にメチャクチャ苦労してたのが分かる。あと剣心が逆刃刀で四乃森蒼紫の体をラッシュするシーンがあるんだけど、スローで映されていて、その動きの美しさとリアルヒッティングの痛さがより際立っていた。ちょうど『ヘッドショット』でも、イコ・ウワイスVSベリー・トリ・ユリスマンが森の中でおんなじようなことをやっていたっけ。

四乃森蒼紫は最強の称号を求めることに固執したキャラで、自分の命や他のことなんて何も考えていない。そんな「自分の命の重さ」を捨てた彼と、比古清十郎との稽古で「自分の命の重さ」を理解した剣心が闘うのは、剣心が過去の自分と対峙しているとも見て取れる。剣心が勝利したのは、すなわち過去の自分に打ち勝ったことを暗喩的に表現しているんでしょう。

Jing-Fu
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伊勢谷友介はもともとガタイが良いから、コート越しにも二刀流で猛威を振るう姿がめちゃくちゃ決まってるよ。

 

・佐藤健VS神木隆之介 Round2

前作とは異なる立ち回りを見せる2人の動きとドラマに注目!

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

前作で剣心の逆刃刀をパッキーンと折ってしまった宗次郎との因縁の対決再び。闘いの場は志々雄の軍艦「煉獄」の甲板が舞台になっているんだけど、これがまた狭いんだなー。四方に何かしらの障害物があって動くこと自体が不自由な環境、甲板が滑ることを強調したようなスピード感ある直線パルクールなど、前作の立ち回りとはまた雰囲気が違うのが特徴。三角飛び蹴りを利用した斬撃を繰り出したりポール越しに斬り合ったりと、剣心VS四乃森蒼紫のシーンと同じく、剣劇には不向きと思われる狭い場所をむしろ利用した、巧みなアクション構図を観ることができます。

一転して劣勢に陥って、次第に感情が狂い始めていく宗次郎を熱演する神木くんのもがきが、アクションそっちのけで凄まじい。笑いながら怒る竹中直人じゃないけど、笑うことしかできない中で沸々と湧く怒りの表現し、人格が壊れていく様子は鬼気迫るものがあったな。

 

・佐藤健VS藤原竜也

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

かつて人斬り同士であった剣心VS志々雄。前作では触り程度だった2人の対決が本格化するクライマックスとして、言うまでもなく熱の帯び具合は最高潮だ。佐藤健藤原竜也も演じるキャラクターの没頭ぶりとオーラが抜きん出ているので、アクションに入る前から画面がグッと引き締まっているのがよく分かる。いいねえ、ラスボス戦の空気はこうでなくちゃ。

熱と言えば、志々雄が放つ炎の斬撃が他の戦闘シーンにはない奇抜なエッセンスとなっていた。漫画が原作なのだから、この必殺技をもっと活かして派手な技を披露するという手もあったんだろうけど、ここではあえて斬撃の熱さと威力を視覚的に強めるのみの、いわゆるオプションとしての演出に抑えられているんだよね。これは正解だと思う。ここで志々雄がCGとかワイヤーで下手にファンタジーの挙動を起こしてしまうと、これまでシリーズが築いてきた「リアルなチャンバラ」が簡単に崩れてしまう可能性もあったからだ。

あくまでも炎の斬撃はオプションに留めた志々雄の戦闘スタイルは、簡単に言い換えると「野蛮で最強」。剣心とのチャンバラの間合いがこれまた近く、斬撃の他にも体当たりやグーパンチ、しまいには剣心の首筋にガブリと噛みつく行動にまで出て、とにかく荒々しい近接コンバットが続く。知性とカリスマを匂わせる対話の様子とは打って変わり、志々雄の執念深さというか、底知れない野心というか、アクションスタイルで彼の狡猾な生き様をよく表現できてたと思う!

ついに剣心VS志々雄に決着がつく瞬間、剣心が渾身の一撃として「飛天御剣流奥義・天翔龍閃」を放つんだけど、これが抜群にかっこいい! 独特の足踏みで前に突き出るステップ、居合い斬りを画面に向かって放つカメラ角度、吹っ飛んで背中から落ちる志々雄。ファンタジーな動きで飾ることなく、シンプルなかっこよさと威力の凄まじさを追求した、素晴らしい決め技でした。

Jing-Fu
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佐藤健はコンパスのような動きでターニングしたり、ジャッキーがよくやる「烏龍絞柱」のように起き上がったりと、ここにきてシリーズで初めて見せるアクロバット術も披露しています。

 

・4対1の最終決戦

剣心VS志々雄の中間に挿入されている、剣心・左之助・四乃森蒼紫・斎藤一VS志々雄の4対1のバトルシーンは、公開当時に本気で日本列島を震わせるほど話題となり、シリーズの中でも1、2を争うほどの迫力を誇る。もうね、凄い、凄すぎる。志々雄が向かってくる4人を順番に捌いていくとか、一人を倒して次の相手に挑むとか、そういうレベルじゃないんだよ。なんてったって、ここでは志々雄が他の4人が振るう刀と拳を全て同時に受けているんだから! 5人がここぞという瞬間で反応し、誰かがコンマ1秒でも送れると成立しない神的な波長、目で追えないほどの複雑なスピード感。そんな奇跡の立ち回りを長回しで映す意気込み、もはや芸術と呼んでもおかしくない。こんな流麗な殺陣は初めて観た。というか殺陣に見えない。本気で殺し合っていると錯覚する、谷垣さんによる「殺陣に見えない殺陣」の一種の到達点じゃないだろうか。

 

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

↑なんだ、この異次元のシンクロは・・・

 

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『WHO AM I ?』で2人同時に捌いていたジャッキーと同じ気迫。

 

Jing-Fu
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数々のアクション映画を観てきた中でも、極限に鳥肌がたった瞬間でしたね。

 

剣劇だけでなく、志々雄を演じる藤原竜也が繰り出す体術もおぞましい。ソバットで前後の相手を同時に蹴り飛ばしたり、総合格闘技のような絞技を見せたり、チャンバラの域を超えすぎ。特に志々雄が左之助に向かって助走をつけて強烈なローリングソバットをお見舞いするんだけど、あまりにも動きが洗練されていて、前作の土屋太鳳ちゃんがシャリバンキックを放ったシーンと同じくらい衝撃的だった。さすがは谷垣さんドニーさんのローリングソバットを何度も撮影してきたこともあって、この蹴り技が最も映える画角をちゃんと熟知している。谷垣さんの要求に答えて、ドニーさんにも匹敵するローリングソバットを披露した藤原竜也に拍手を送りたい!

(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

↑この華麗な会心の一撃、刮目せよ!!

 

5人のキャストが生身を削る思いで生み出した空前絶後のアクションシーンは、実は誰もが知っているあの香港映画からインスパイアを受けていたりする。それはジャッキーが時計台から落下する不朽の名作、『プロジェクトA』だ。あの映画ではラストにおける海賊アジトでの闘いで、ジャッキーサモ・ハンユン・ピョウVSディック・ウェイという3対1の凄まじい構図のアクションが展開され、歴史に残る名シーンとして語り部になっているのは有名は話。アクション監督の谷垣さんは、『プロジェクトA』が3対1なら、こっちは4対1でいくぞッ!!」と意気込んで本作のラストに挑んだんだとか。つまり本作のラストに影響を与えたのはジャッキーたちなのだ。正確に言うと『プロジェクトA』には善玉側にマースもいたので実質4対1なんだけど、4人が同時に絡みを見せる点では、本作こそ真の4対1だと言える。

 

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『プロジェクトA』のBIGスリー、ジャッキーサモ・ハンユン・ピョウ

 

Jing-Fu
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伝説の『プロジェクトA』にオマージュを捧げつつ、このバトルシーンも見事にアクション映画界の歴史に名を刻みました!

 

■鑑定結果

Jing-Fu
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邦画史上最高峰の熱気と興奮で3部作を締めた、問答無用のアクション大傑作です!

 

鑑定結果:オリハルコン映画(☆10)

 

となります!!

 

1作目と2作目のアクションについても解説しています☆

『るろうに剣心』

 

 

『るろうに剣心 京都大火編』

 

 

本作でアクション監督を務めた谷垣健治氏が監督を務めた香港映画、『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』の記事も書いています。ドニー・イェンが主役で日本が舞台となっており、エンタメ感抜群のアクションが最高な作品でした! 『るろうに剣心』のアクションにハマった人には是非お勧めした一品です!

 

 

それでは今回の鑑定はここまで。

またお会いしましょう!

 

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